フィリピンの妖怪をイラストに描き起こすプロジェクト

フィリピンの妖怪といえば、昔から犬のクンクン by 河村賢一というウェブサイトがあって、フィリピン在住の日本人の管理人が、フィリピン文化やフィリピン情報を発信してくれていた。そこにかなり詳細に「フィリピンの妖怪」がエンタメたっぷりにまとめられていた。ボクは結構、フィリピンの妖怪に関しては、そこの情報を最初の足掛かりにして、その後、英語やタガログ語で調べてみて、情報を拾ってまとめていた。

実は、ボクは2014年から2016年までの間に、お仕事で8回もフィリピンに行っていた。マニラ、セブ、カガヤン・デ・オロなんかを飛び回っていた。だから、フィリピンの雰囲気はよく分かる。あの熱帯の国を跋扈する妖怪たちが容易に想像できる。そんなこともあって、最近、改めて「フィリピンの妖怪」を調査し始めたら、The Aswang Project(英語)というウェブサイトを発見した。YouTubeもある。結構、細かくフィリピンの伝承上の妖怪たちを調査して、まとめてくれている。特にA Compendium of Creatures from Philippine Folklore & Mythology(フィリピンの神話・伝承の生き物の概要)というページがとてもいい。

単純に「ああ、これは凄いウェブサイトだ」と思った。こういう伝承の類の妖怪は収集が要だ。日本でも、その昔、民俗学の分野で柳田國男などの先人たちが足を使ってフィールドワークをして、妖怪や怪異の情報を収集してくれた。だから、日本は妖怪の情報が豊富にある。今はオンラインの時代だ。こうして「The Aswang Project」が始動して、オンライン上にフィリピン各地の情報を集めることができたら、ものすごい価値のあるサイトになる。まだ辞書っぽい印象もあって、解説としては物足りない側面もあるんだけど、妖怪に関わる固有名詞を大量に集めてくれているのは素敵だ。しかも知名度のある妖怪は、分析記事に書いているライタもいて、そこにリンクが貼られていたりする。YouTubeなんかでも仰々しく情報発信していて面白い。

日本ではあんまり「フィリピンの妖怪」は知られていない。でも、フィリピンにこういうプラットフォームが出来ているのなら、それを足掛かりにして、日本に「フィリピンの妖怪」を紹介するのも一興である。

そんなわけで、2024年はフィリピンの妖怪にフィーチャーし、イラストに描き起こすことで、より強くフィリピンの妖怪のイメージを喚起し、知名度を上げていく。そんなプロジェクトを立ち上げてみた。

マナナンガル
マナナンンガル

バクナワ
バクナワ

ブギスギス
ブギスギス

ティクバラン
ティクバラン

ウンガウンガ
ウォウォグ/ウンガウンガ

シグビン
シグビン

チャナック
チャナック

カプレ
カプレ

ベルベロカ
ベルベロカ

ヌーノ・サ・プンソ
ヌーノ・サ・プンソ

ショコイ
ショコイ

カペローサ
カペローサ

シレーナ/マギンダラ
シレーナ/マギンダラ

ダラケトノン
ダラケトノン

カランゲット
カランゲット

カタウ
カタウ

アマランヒグ
アマランヒグ

マンララヨ
マンララヨ

エクエク
エクエク

マンダランカル
マンダランカル

ワクワク
ワクワク

パサッサッ
パサッサッ

マンドゥルゴ
マンドゥルゴ

ブサウ
ブサウ

クマカトク
クマカトク

パリン・プゴット
パリン・プゴット

バルバル
バルバル

《参考文献》

Last update: 2024/03/26

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