ランポン

分 類フィリピン伝承
名 称 Lampong(ランポン)【フィリピン諸語】
容 姿60cmほどの小人の老人。真っ白いシカに変身する。
特 徴森の獣の守護者。真っ白いシカに変身して狩猟者の目を自分に引き付ける。
出 典

ランポンのイラスト

真っ白いシカに変身する森の獣の守護者!?

ランポンはルソン島のイロンゴット族やイロカノ族に伝わる森の精霊である。身長は約2フィート(60センチメートル)ほどの小人で、明るく黄色い目と長い髭をはやしている。尖がりが2つある黒い帽子をかぶっているとも言われる。森に棲んで、動物たちを守護している。

狩猟者が森にやってきて動物たちが狙われると、ランポンは美しい真っ白いシカに変身して、狩猟者たちの注意を引き付ける。このシカは一つ目だとも言われている。狩猟者たちがシカに目を奪われている間に、動物たちは逃れてしまう。そうすると、ランポンは再び、小人の姿に戻って森の中に隠れてしまう。

狩猟者がいくら矢で射たり、銃で撃ったりしても、5発目まではランポンを傷つけることはできないとされる。しかし、6発目以降はランポンを傷つける可能性がある。そして万が一、ランポンを傷つけてしまうと、ランポンは狩猟者を呪い、原因不明の病気に罹って、寝たきりになり、やがて衰弱して死に至ると伝えられている。

《参考文献》

Last update: 2024/06/16

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