ヌーノ・サ・プンソ

分 類フィリピン伝承
名 称 Nuno sa punso(ヌーノ・サ・プンソ)《蟻塚の老人》【タガログ語】
容 姿編笠をかぶった小さな老人。
特 徴蟻塚の妖精。ぶつかると足が腫れる。
出 典

ヌーノ・サ・プンソのイラスト

ぶつからないように注意すべき蟻塚の精霊!?

ヌーノ・サ・プンソはフィリピンに伝わる精霊。蟻塚に棲むとされ、うっかりこの精霊にぶつかろうものなら、足が腫れあがるなどの酷い目に遭う。これはヌーノの呪いである。そのため、人が普段通らないような草むらを歩くときには「タビ・タビ・ポ(Tabi tabi po)」という呪文を唱える。これは《どいてください》という意味のフィリピン語だ。こうやって、ヌーノ・サ・プンソにぶつからないように用心するのである。

現在でも、しばしばフィリピンでは、原因不明の病気になったときにはヌーノ・サ・プンソの呪いの仕業だと説明されることがある。そして、民間療法として呪術師がヌーノに食べ物や飲み物などを供え、許しを請う。こうして、呪いが解かれることを期待する。ヌーノを捕まえ、指でその頭を押し潰して殺してしまう呪術師もいる。これは一番確実な方法ではあるが、ヌーノの仲間たちの怒りを買う恐れもある。

《参考文献》

Last update: 2024/01/13

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