2024年10月21日 ジャック・オ・ランタンを描いてみた。

10月はハロウィンの季節なので、「ジャック・オ・ランタン」を描いてみた。

ジャック・オ・ランタンのイラスト

通常、ジャック・オ・ランタンと言えば、カボチャ頭のお化けを連想するが、本来、アイルランドでは、ジャック・オ・ランタンは西洋カブ(ルタバガ)でつくる。カボチャでランタンをつくるようになったのは、アメリカに入植して以降である。アイルランドには次のような古い伝承が残されている。

その昔、ジャックという男は、盗みや詐欺などを繰り返し、遂には悪魔を騙して地獄行きを阻止した。しかし、酒を飲みすぎて死んでしまった。しかし、日頃の悪行のために天国に行くこともできなくなった。これを憐れに思った悪魔は、ジャックに火を与え、以降、ジャックは西洋カブのランタンを手にこの世を彷徨い続けているのだとか。

そんなわけで、西洋カブのランタンを手に現世を彷徨うジャック・オ・ランタンを描いてみた。なお、西洋のお化けが足がないというわけではないんだけど、その方がお化け感が出るかと思って、今回はそういうデザインにしてみた。

2024年10月20日 ハイレタハイレタハイレタハイレタ

トイレの花子さんを描いてみたの記事でも書いているとおり、最近、都市伝説系の絵を連投しているボクだ。ネットロアや「洒落怖」に興味があって、その辺をリサーチしている関係で、そういう系のイラストに徐々にシフトしている。トイレの花子さん(学校の怪談)を皮切りに、ヤマノケ(洒落怖)、怪人アンサー(ネットロア)、マッド・ガッサー(アメリカの都市伝説)なんかを描いてきた。次はいよいよ口裂け女(日本の都市伝説)を描こうと思っているので、乞うご期待だ。そうして、近いうちに都市伝説(特に匿名性と作家性の部分)について一考してみたいなと思っている。

漫画『ダンダダン』はオカルトと妖怪をモチーフにした漫画で、10月からアニメ化された。アニマックスでの公開はまだなので、ボクはそちらを楽しみに待っている状況だが、ここでもターボババアアクロバティックサラサラなどがたくさん登場する。そういう意味では、現代妖怪たちのオンパレードだ。鳥山明の再来と言われるほどの見事な立体造形とぶっ飛んだ世界観が素敵な漫画だ。

アニメの主題歌はCreepy Nutsの「オトノケ」だ。これはもちろん、ヤマノケのパロディだろう。歌詞の「ハイレタハイレタ」と連呼するところなんて、メチャクチャ、怖さがある。でも、ラッパーのR-指定的には自分の歌がリスナーの中に入っていくイメージなのかもしれない。そういう意味で「オトノケ」なのだろう。オトノケの歌詞については、各所で考察がなされていて、いろんな都市伝説の妖怪たちが練り込まれているようだから、是非、聴いてみて欲しい。

2024年10月17日 マッド・ガッサーを描いてみた。

アメリカの都市伝説に登場する「マッド・ガッサー」を描いてみた。

マッド・ガッサーのイラスト

マッド・ガッサーは1933年にバージニア州、1944年にイリノイ州に現れた黒ずくめの怪人で、甘い匂いのガスを撒き、人々は眩暈、痺れ、吐き気などに悩まされた。結局、犯人は謎のままで捕まらなかったという。

最近、絵を描くときには、動きというか、物語性みたいなものを組み込んでみようかと思っているので、まさにガスを散布している瞬間の動きを描いてみた。甘い匂いのガスということで、ピンク色にしてみた。

ちなみに、実際のイリノイ州の事件での目撃証言では、ピッタリとしたニット帽を被って、黒ずくめの背の高い華奢な男性(あるいは男装した女性)とされ、ガスマスクに関する記載はない。また、絵ではガスタンクを背負わせてみたが、実際にはフリットガンと呼ばれる殺虫剤のような機構を持った水鉄砲の延長みたいなものを所持していたとも言われている。

2024年10月13日 シェムハザを描いてみた。

堕天使の「シェムハザ」を描いてみた。

シェムハザのイラスト

『エノク書』(前2~前1世紀)によれば、彼は地上の見張りを任される天使の一団「ウォッチャーズ(グリゴリ)」の指導者であり、200人の天使を率いて地上にやってきて、それぞれが人間の女性を妻に娶って、さまざまな知識を人間に授けたとされる。これによって地上は荒廃し、大天使ミカエルによって討伐された。また、この出来事が原因で、神は大洪水を引き起こして地上を洗い流してしまったとされる。

シェムハザに関する姿・形について言及する書物はなく、また、それっぽい図もないので、今回ばかりは、かなり勝手なイメージでイラストに描き起こしている。服装だけは当時のキリスト教の絵画に描かれる天使の服装を元にしているが、それ以外は完全にオリジナルだ。天使たちがそれぞれ女性を娶って子をなそうと囁き合う中、シェムハザは「俺だけが罰せられることはないだろうな。みんなで一緒にやるんだぞ! 裏切るなよ」的なことを言っているので、かなり神経質なやつだと思っている。だから、そういう顔にしてみた(笑)。

2024年10月5日 「愛宕山太郎坊」を描いてみた。

愛宕山太郎坊を描いてみた。京都の愛宕山に棲む。日本全国の天狗たちの総大将だ。天狗と言えば、鼻高天狗をイメージする人も多くて、総大将も当然、鼻高天狗だと勝手に認識している人も多いかもしれない。でも、由緒正しき古来からの天狗と言うのは、実は烏天狗の方である。鼻高天狗を最初に描いたのは、室町時代の狩野元信だと言われている。鞍馬山僧正坊を描いたときに、現在のイメージのような鼻の高い天狗を描いたのが始まりだと言われている。だから、漠然と、次は鞍馬山僧正坊を描こうかなあ、などと考えている。

愛宕山太郎坊のイラスト

今回、結構、描き直しをした。小道具も多くて、結構、立体感のあるいい感じの絵になったと思う。自信作ではある。まあ、よくよく眺めるとあっちこっちデッサンの乱れはあるんだけど、これだけバチっと描くと、意外と誤魔化されてしまうかもしれない。

2024年10月1日 グラス・キャットを描いてみた。

オズ・シリーズに登場する「グラス・キャット」を描いてみた。

グラス・キャットのイラスト

グラス・キャットはライマン・フランク・ボームの『オズのパッチワーク娘』(1913年)で初登場したキャラクター。魔法の粉で命を得たガラス製の猫だ。疲れ知らずで、オズの国中を走り回って情報を収集している。ピンク色の粒々の脳みそが自慢で、よくこの脳みそがくるくると動いているところを見せつけて、自慢してくる。高慢ちきなやつである。

ツンとしたおしゃまな感じは表現できたが、正直、ガラスの素材感はうまく描けなかった。どうやればガラスっぽくなるんだろうなあ。難しいなあ。

2024年9月27日 チャオドイノンメを描いてみた。

ようやく念願のベトナムの妖怪にも着手している。第1弾が首だけお化けの「マーライ」で、第2弾として「チャオドイノンメ」を描いてみた。ベトナムでは長生きしたイヌはやがて霊力を得て、妖怪になるようだ。さらに長生きして霊力を得るためには血が必要で、周辺の家畜を襲う。ときには人間も襲う。屋根の上にチャオドイノンメが現れたら、その家の人間の魂が吸われている。やがて家人は死に至る。

チャオドイノンメ

面白いのは、チャオドイノンメが小動物の妖怪たちの親玉ということだ。ネコやフクロウ、アヒル、ニワトリなどの妖怪たちを率いて、屋根の上で作戦会議をしているらしい。

2024年9月19日 プゴットを描いてみた

世の中、何が起こるか分からない。本日はフィリピン妖怪の第37弾で「プゴット」を描いてみたわけだけど、Xで珍しくバズっている。吃驚仰天。

プゴットのイラスト

まあ、そもそものバズるの定義がよく分からないし、バズるほどのアクセスでもないんだけど、でも、少なくとも、今までは平均でインプレッションが大体、150~200回くらいで、うまく絵が描けたなあと思っていると500回に届くくらいのときがあった。ところが、今回はあっという間に2000回を超えた。しかも、フォロワーでもないし、今まで絡んだことのない人たちがリポストしたり、いいねを押したりしている。要するに、妖怪界隈ではない人たちの目に触れたということになる。こんな恐ろしい姿なのに「下着泥棒」というところがハネた理由なのかもしれない。うーん。

正直、絵としてはうまく描けなかった。何度か描き直してはみたんだけど、どう直しても、結局、立体感がちょっとだけ足らなくって、色味も淡くって、イマイチだなあ、と思っていた。何ならゼロから描き直すことにして、投稿そのものをやめて、別の絵に差し替えようかと思っていたくらいだ。それなのに、投稿してみたら、案外、バズったものだから、驚いている。何がウケるのかは分からないものだなあ。

2024年9月16日 善意だけでは運用されないのが技術だ。

昨日はヤマノケをアップしてみたものの、Xでもpixivでも、そんなにバズらず。まあ、そういうこともある。

それはそうと、最近、ニュースでAI画像生成が問題視されている。ちょっと前の文脈だと、クリエイタの著作権が課題だとされていた。要するに、学習させるプロセスで過去のクリエイタの作品を学ばせていくわけで、誰かの作風を簡単に模倣できてしまうし、アイディアも真似できてしまう。それは如何なものかという文脈だったように思う。

Xのポストなんかでは、相当数のクリエイタたちがAI画像生成に対して否定的な意見を持っていて、ピリついている。pixivはその辺が寛容で、AI生成の作品の投稿もオーケィにしているので、かなりの数のクリエイタたちがpixivと言うプラットフォームからは離れていったように思うし、pixivそのものの態度や対応は常に批判にさらされている。この辺って、多分、クリエイタ界隈と触れ合っていない人には、全ッ然、空気感が伝わらないかもしれない。一般的には「新しい技術だし、面白そうだな」くらいの印象の人も多いかもしれないけれど、まあ、クリエイタ界隈ではものすごく批判的な人も多く、ホントに、ピリついているという雰囲気はある。

そんな流れに加えて、最近はフェイク作品も話題になっている。既存の写真を加工して、それこそ、ポルノっぽい画像を生成する人もいるらしい。自分の写真が勝手にポルノ作品に加工されて公開されるケースもあるようだし、最近だとハリーポッターの子役に煙草を吸わせるようなフェイク写真を生成するみたいな事例も流れてきた。つくっている人は面白半分(?)なのかもしれないが、やられる側はたまったものではない。そういう意味では、技術的にはいろいろと可能性は広がりそうだけど、倫理的なところでは課題が多い。

ボクの本職は絵描きではない。あくまでも妖怪をイラストに描き起こして、そのイメージを喚起したいだけだ。そういう意味では、別に画像生成AIに妖怪の絵を描いてもらって、それをファンタジィ事典の項目に載せるのも、全ッ然、アリだと思っていた。マナナンガルから開始したタブレットお描きによるボクの妖怪画も、すでに70作品くらいのストックが溜まってきたので、こいつをAIに学ばせて、ボクのイラストを引き継いでくれないかな、と期待していたんだけど、第三者の作風を勝手にパクる人も多くって、恣意的に誰かの作品を学ばせるようなプログラミングは市販されていないようで、自作でやるしかないようだ。難しいなあ。技術というのは、必ずしも善意だけでは運用されないからなあ。

2024年9月15日 ヤマノケを描いてみた

9月11日の記事「トイレの花子さんを描いてみた」でも宣言したとおり、今後、洒落怖系の妖怪の絵を描いていくぞ、という決意を固めたわけだが、早速、ヤマノケを描いてみた。

ヤマノケのイラスト

ヤマノケは、2ちゃんねるのオカルト板「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?(洒落怖)」に2007年2月に投稿された怪談だ。車中泊とは言え、山の中でこんな怪物に遭遇したら、そりゃあ、怖いよね。しかも女性にとり憑いて、憑かれた女性は気が触れてしまうわけだから、メチャクチャ、怖い。

1本足という特徴なんかは、山の怪に共通するところなので、そういうイメージが踏襲されているんだと思う。胸に顔がついているのは、中国の刑天とかインドのカバンダ、エティオピアのアケパロスがいる。そういうイメージもあるのかもしれない。日本だと胴面(ドウノツラ)という妖怪画も知られる。でも、1本足で白っぽいというのも相俟って、ブキミな感じの妖怪だなと思う。

2024年9月11日 トイレの花子さんを描いてみた。

学校の怪談に登場する「トイレの花子さん」を描いた。こんなのは、別にボクが描かなくても、たくさんのイラストレータさんが描いてくれている。もっとうまい絵もたくさんある。それでも、今後、都市伝説系とか洒落怖系の妖怪をバンバン描いていこうと思っているので、有名どころはしっかりと押さえておかなきゃ、ウェブサイトとしての体裁がおかしいかな。そんなことをぼやっと考えて、重たい腰をあげて描いてみた。

トイレの花子さんのイラスト

多分、ほかにも、口裂け女くらいは押さえておいた方がいいよなあ。ターボババアも有名どころなのかなあ。いろいろと調べると、何が有名で何がマイナなのかが分からなくなる。

ちなみに、今、ボクが目下のところ、興味があるのは、実はオーソドックスな学校の怪談とか都市伝説ではなくって、「洒落怖」の妖怪たちや、その他ネットロアの妖怪たちだ。

「洒落怖」というのは、2ちゃんねるの「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」というスレッドのことで、そこではさまざまな怪異が語られる。当然、どこかの誰かの「創作」と言えば「創作」だ。でも、2ちゃんねるの匿名性も相俟って、伝承っぽくなっている。

意外とそういうのを朝里さんが「都市伝説」という文脈の中で紹介していて、徐々に市民権を得てきたような印象がある。その辺をウェブサイト「ファンタジィ事典」としても、とらまえていこうと画策している。そのためには、まずは有名どころの都市伝説の妖怪たちをイラスト化して、そこに並べる格好で、新しい妖怪たちを描きたいなあと思っているところである。

2024年9月7日 フラットヘッドを描いてみた。

オズ・シリーズの「フラットヘッド」を描いてみた。

フラットヘッドのイラスト

フラットヘッドはボームのオズ・シリーズの14作目(つまりボームとしては最終巻)の『オズのグリンダ』に登場する不思議な一族だ。頭が平らで、脳みそを入れておく場所がなかったため、愚かだったという。オズの国をつくった妖精たちは、彼らを見て哀れに思い、缶に脳みそを詰めて彼らに与えた。こうして、彼らは人並みに考えられるようになった。

この缶入りの脳みそは他人から奪うことも可能なようで、1人のフラットヘッドが他の2人から缶を奪って賢くなったという。この男は策を講じて、常に自分が国のリーダーに選ばれるような制度をつくったのである。

……脳みそが缶に詰められていて持ち運びできるというのは、一体、どういうことなのだろうか。しかもそれを奪うことで賢くなれるというのはどういうことなのだろうか。所有権を得た人が、その脳みそのスペックを使えるということなのだろうか。いろんなことを考えてしまう。ボームって不思議な人だよなあ。

それにしても、ちょっと気持ちの悪い絵になってしまったなあ。まあ、ボクの思うフラットヘッド族の王のスー・ディクってこんな感じなので、いいか。

2024年9月3日 マーライを描いてみた。

ベトナムの妖怪第1弾として「マーライ」を描いてみた。今後は徐々にベトナムの妖怪もイラスト化して認知度を上げていきたいと思っている。

マーライのイラスト

さて、マーライは昼間は人間として暮らしていて、夜になると臓器とともに頭が抜け出し、空を飛ぶ。こういう首と臓器だけの妖怪と言えば、東南アジア各地にいて、たとえば、タイのガスーやインドネシアのペナンガラン、フィリピンのウンガウンガなどが知られている。どれも昼間は人間として暮らして、夜になると首と臓器が抜け出す。

他の首&臓器妖怪とマーライが大きく異なるのは、マーライの場合、直接、人間を襲わないとされている点だ。マーライは主に排泄物を狙うらしい。マーライに排泄物を食べられた人は腸の病気になり、やがて重篤化して死んでしまう。つまり、人間の排泄物を介して、マーライは人間に作用するわけである。

いずれはタイのガスーも描いてみたいなと思っている。結局、首と臓器という意味では同じデザインなんだけど、ガスーの場合、人間とガスーの悲恋みたいなものが展開されるので、妖艶な美女で描けば、少しは差異化できるのではないか。ふふふ。

2024年8月30日 磯女を描いてみた。

九州地方の妖怪「磯女」を描いてみた。

磯女のイラスト

今回、こうして磯女を描いてみようと思い立ったのは、ずぅっとフィリピンの妖怪のマンララヨクボットグモンマラカットなどの「髪の毛軍団」を描いてきたからだ。どうしてだか分からないが、フィリピンには、髪の毛で獲物を攻撃する類いの妖怪の一団がいて、とても恐れられている。

フィリピンの妖怪を解説するウェブサイト「アスワン・プロジェクト」では、マンララヨの項目の中に「日本にも似た妖怪がいる」という言及がある。おそらく、それは磯女のことだと思われる。磯女は海に棲んでいて、髪の毛で血を吸って獲物を殺してしまう。

イラストは鳥山石燕の「濡女」を参考にしている。なかなか絵はうまくならないが、毎回、何かに挑戦している。今回は濡れた髪の毛。これがなかなかうまく描けなくて、何度も何度も描き直した。ようやくそれっぽく描けたので、これで完成とした。む、難しい。

2024年8月27日 日曜ウェブマスターの試練

仕事が忙しいと、趣味の時間が激減する。体調が悪いと、趣味の時間が激減する。今、その両方がボクを襲っていて、体調が悪いんだけど、仕事も手を抜けないので、歯を食いしばって出勤している状況が続いている。家に帰ってくるとバタンとソファに倒れ伏す。そんな日々の繰り返しだ。

それでも、毎週2枚のイラストは仕上げようとタブレットに向かってペンタブを動かし、ファンタジィ事典くらいは更新しようと、細々と記事を書いている。イラストもファンタジィ事典の項目も、過去のストックがあるから何とかやっている。ストックが残されているので途切れずに頑張れている。もはや、これは使命感だ。誰に対しての何の使命なのか分からないが、でも、誰かに対しての何らかの使命感で頑張っている。

ウェブサイト「日々の雑記」は、現時点でストックがないので、不定期になっている。しかも頭の中がまとまらないので、文章も含めてぐちゃぐちゃだ。その上、そういう状況下での創作活動はクオリティが下がるので、今後公開されるイラストやファンタジィ事典の項目は、少しだけ質が低くなることが予想されていて、それもまたひとつの憂鬱の種である。うーん。

まあ、日曜ウェブマスターだから、仕方ないかなあ。でも、それを言い訳にしたくもなくて、必死の形相である。わははー。でも、こういうありのままの自分を赤裸々にえいや、と提示してみるのも一興かと思っての垂れ流し。

2024年8月26日 オズ・シリーズのジャック・パンプキンヘッドを描いてみた。

オズ・シリーズの「ジャック・パンプキンヘッド」を描いてみた。ジャック・パンプキンヘッドは『オズのふしぎな国』(1904年)に初登場で、少年チップが木材とカボチャでつくった人形だったが、魔法の粉で命を吹き込まれた。

ジャック・パンプキンヘッドのイラスト

面白いのは、頭のカボチャはすぐに腐ってしまうので、取り換える必要があるという点。彼は自ら畑でカボチャを育てていて、定期的に腐りかけの頭を交換する。頭の出来栄えによって賢さが左右される。

頭を取り換えてもアイデンティティが変わらないのなら、お前の主体は一体どこにあるのだ、と小一時間ほど問い質したくなる。こういう不思議さがライマン・フランク・ボームの魅力のひとつだ。

2024年8月22日 フィリピン妖怪第36弾「マラカット」

フィリピンの妖怪をイラストに描き起こす企画第36弾で「マラカット」を描いてみた。

マラカットのイラスト

マラカットはアスワンの一種で、昼間は人間として村の中で暮らしているが、夜になると毛むくじゃらの獣に変身する。いわばオオカミ人間みたいな存在だが、攻撃方法が独特で、長い毛で相手の首を絞め、鼻や口を塞いで窒息死させる。フィリピンのアスワンにはこういう類いのものが多い。マンララヨとかクボットグモンなんかは、みんな、毛で獲物を攻撃する。

古来より、フィリピン人というのは、何らか「毛」に対して怖さを感じていたのだろうか。その感性は不思議な感じがする。日本でも、水辺だと髪の毛が足に絡まる感覚があって、ひやっとすることがある。だから、濡れ女なんかは髪の毛で相手を殺してしまうのかなあ、と想像する。都市伝説でも、プールで女の人の髪の毛に足をさらわれて溺れさせられるというのはちらほら見かける。

そんなわけで、オオカミ人間っぽくありつつ、髪の毛が長いという不思議なイラストを描いてみた。

2024年8月18日 庭に出て「ローズ」を描いてみる。

オズ・シリーズの「ローズ」を描いてみた。8作目の『オズのチクタク』(1914年)に登場したバラの一族で、バラ王国の王室庭園の温室で育てられている。植木鉢ごと移動する。ローズたちを支配するために、女王が誕生したが、彼女たちは女王に支配されることを拒み、王を求めて女王を追放してしまった。シャギー・マン(モジャボロ、ボサ男)は誰からも好かれる「愛の磁石」を彼女たちに使ってみたが、ローズたちはその美しい姿とは裏腹に心を持っていなかったため、効かなかった。

ローズのイラスト

いつも絵を描くときには、インターネットで写真を探して、それを参考にしながら絵を描く。でも、妻のちぃ子がバラを育てているので、今回は庭先に出て、バラを観察しながら描いてみた。だから、比較的、リアルに描けた。本物を前に描くというのも大事なことだ。心がないという描写から、陰鬱な顔にしてみた次第。

2024年8月16日 パソコンとスマホとタブレットと

息子のツクル氏が三泊四日でキャンプに出掛けたので、これ幸いと育児から離れて、単身、実家に戻っている。趣味のデジタル化を鋭意進めていたので、普段の家の環境そのままに実家に帰れるのがいい。

ノートパソコンがあれば、ウェブサイトの更新準備ができるし、妖怪調査もできる。タブレットがあれば、妖怪のイラストが描ける。スマホがこれらの機器をインターネットに接続してくれる。そして、スマホからは音楽が流れ、作業中のボクのやる気を高めてくれる。

そんなわけで、実家にいながらにして、好きな音楽を流し、鋭意、妖怪を調査し、妖怪のイラストを描き、ウェブサイトの更新ができる。いい時代だ。ここまで突き詰められたのは、おそらく海外生活が長かったからだ。ホテル暮らしの中でも、何とか趣味を継続したいというパッションが、ここまでのシステムを構築させたのだと思う。

いずれにしても、ボクはどこにいても、趣味の活動を継続できる環境を構築したわけである。そして、これはボクの個人的な趣味の話ではあるが、本来、こういうのが働き方改革だったり、DX推進だったりではないか。

もうね。会社のDXは遅々として進まないわけだ。何かあれば会議が開催される。みんなが一堂に会するわけだけど、たった20分程度の会議のために、みんな、1時間もかけて会議室を訪問する。コロナ禍でオンライン会議を導入したのに、もうすっかりあのときの文化は廃れてしまった。

恰好いいDXじゃなくって、地に足のついたDXがある。もっとやれることはたくさんある。もちろん、ボクもまだまだ頑張らなきゃいけない。死ぬ気でやらないと国際社会に負けちゃうもんなあ。

2024年8月14日 クボットを描いてみた。

フィリピンの妖怪をイラストに描き起こす企画第35弾で「クボット」を描いてみた。もう気づけばフィリピン妖怪も第35弾になるんだなあ。我ながら、頑張っているなあ。

クボットのイラスト

さて、クボットはフィリピンの吸血妖怪アスワンの一種で、長い髪の毛で獲物の首を絞め、鼻や口などの開口部に髪の毛を突っ込んで窒素させる。そして毛先から生命力を吸い取る。まさにフィリピンの髪の毛妖怪軍団の第3弾だ。

第1弾がマンララヨ、第2弾がグモン、そして第3弾がクボット。クボットの特徴は、髪の毛を広げて空を飛ぶこともできる点だ。だから、髪の毛をバサーッと広げて、空を飛んでいるシーンを描いてみた。後はマラカットを描けば、フィリピンの髪の毛妖怪軍団コンプリートだ。頑張るぞー。

それにしても、筆がノっている。タブレットお絵描きの場合には、ペンタブがノっているというのか!?