2024年7月25日 パティン・ナ・パクパカンを描いてみた。

フィリピンの妖怪をイラストに描き起こす企画第33弾で「パティン・ナ・パクパカン」を描いてみた。ビコル地方の『イバロン叙事詩』の中で、英雄ハンディオンと仲間たちに襲い掛かった空飛ぶサメの一団。上空を旋回して次々と急襲してくる。

パティン・ナ・パクパカンのイラスト

サメと言えば、灰色のイメージがあるが、ボクはいつもサメを描くときには灰緑色で塗るのがしっくり来る。だから、別に神話・伝承でパティン・ナ・パクパカンが「緑色」と記述されているわけではないのでご用心(笑)。

本当は上空を旋回しているシーンを描いた方が伝承に即している。でも、それだと飛んでいるのか泳いでいるのかが分かりにくくなってしまったので、飛び出している瞬間の絵にしてみた。技術力があれば、上空を旋回して獲物を狙っているような絵も描けるのかもしれない。そもそも、背景を入れたら楽勝なんだよね。背景を入れないで真っ白の正方形の中に妖怪を描くというテンプレートに決めてしまったので、それで結構、苦しめられているところはある。妖怪画と言えばメガテンの金子一馬氏のイメージがあって、どうしてもそのイメージから脱却できない。

2024年7月24日 モチベをアップ!!

たまにいつもの業務を離れて研修を受講すると、いい影響を受ける。前向きになれるし、新しい気づきがあって、頑張ろうと思って、モチベが上がる。

こういういい影響を受けたこのタイミングで、自分の生活とか、趣味とかを見つめ直すと、新たな気づきや発見があってよき。たとえば、このウェブサイトの運営とかについて考えて、一歩ひいた感じで客観的に考えることができたりする。

もう少しだけ集客しなきゃいけないかなあ。今、ちょうど訪問者が80人/日くらいかなあ。ビューはもう少し多い。でも、もうちょっと影響力をつけるためには訪問者数を増やしたいなあ。SNSも活用しながら、いろいろと取り組んでいきたい。でも、まあ、SNSから流れてくる数そのものは、今は実はそんなに多くはなくって、ググって見つけてくれるお客さんがほとんどだ。だから、SNSでの種々の展開そのものが、このウェブサイトの発展には有効になっていない。もう少し、ウェブサイトに誘導していかなきゃいけないのかもしれない。

2024年7月22日 髪の毛で人間を襲うフィリピンの妖怪たち!?

土日にフィリピン伝承の調査をしていた。意外と時間がかかって、土日にはファンタジィ事典の更新までは辿り着けなかった。……というのも、髪の毛で人間を襲うという吸血鬼マンララヨについて調べていたときに、アスワン・プロジェクトの記事の中で、マンララヨが日本の妖怪に似ている指摘されていた。おそらく、磯女を念頭に置いた記述だと思われる。磯女も髪の毛で人間を血を吸う。そして、カガヤン・デ・オロの人々は、日本軍を怖がらせるためにマンララヨの伝承を広めたと説明されていた。

でも、調べてみると、意外とフィリピン全土に髪の毛で人間を襲う妖怪がたくさん、登場する。たとえば、グモンなんかは毛の塊そのものの妖怪で、毛の塊の中には女性の妖怪がいるとされているが、毛がメインのヴィジュアルになっている。オオカミ人間みたいな妖怪もいる。マラカットと言って、夜になると毛むくじゃらの獣になって、涎を垂らしながら襲ってくる。これも、長い毛で攻撃してくるわけである。

「アスワン・クロニクル2」というフィリピン映画にはクボットが登場するが、これなんかは、まさにマラカットとかグモンとかマンララヨとかのイメージが全部、ごちゃ混ぜになった感じである。毛の塊から手足がはみ出したような妖怪が地面にいて、獲物を見つけると涎を垂らした獣のように四足歩行になる。そして、髪の毛で獲物を包み込んで窒息死させてしまう。髪の毛を大きく広げて、空中を移動する。もう、フィリピンの髪の毛妖怪を全部、混ぜたような能力とヴィジュアルである。ボクのアスワンのイメージが凝縮されている。

2024年7月21日 オズの「ホイーラー」を描いてみた

オズ・シリーズをイラストに描き起こすシリーズとして、手始めにティック・トック(チクタク)を描いたが、続いてホイーラーを描いてみた。

ホイーラーのイラスト

これなんかは、もう、完全にファンアートだ。何しろ、オズ・シリーズはライマン・フランク・ボームの意向で、挿絵がたくさん描かれている。1作目の『オズの魔法使い』の挿絵はウィリアム・ウォーレス・デンスロウで、彼のイラストは知っている人が多いと思う。でも、2作目からはデンスロウとは不仲になって、新たにジョン・リー・ニールが起用された。だから、3作目に登場するホイーラーもニールのイラストがちゃんtの載っている。本当はもう少し気持ちの悪いニヤニヤ笑いの顔をしているが、服装としてはまさにこんな感じだ。

手が車輪になっている一族なんて発想はボームの凄さだと思う。その凄さを少しでも伝えたくて、頑張って描いてみた。かわいらしい絵柄になったけれど、まあ、児童書なので、それはそれでいいかな、と思っている。

2024年7月20日 プチブロック「幻獣シリーズ」第8弾は「イフリート」?!

ダイソーのプチブロックの「幻獣シリーズ」第8弾はイフリートだ。これもリヴァイアサンのときと同様、あんまり図像化されていないものなので、変なチョイスだな、と思う。

イフリートは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』とか『ファイナルファンタジー』とか、ロールプレイングゲームの世界ではある程度、図像化されていて、デザインもあるので、形にはしやすい。でも、本来のアラビア伝承や、よく出典として引き合いに出される『千一夜物語』では、必ずしもその定義や役割は明確ではない。ジンの一種で、ジンのことを指して用いられる。『千一夜物語』の中では、ときにはジンと呼んだり、ときにはイフリートと呼んだりしていて、恐ろしいジンをイメージするときにはイフリートの語が用いられているような印象だ。

このデザインは角が生えているので、その点では伝承のイフリートのイメージには近いかもしれない。ただ、肌の色がオレンジ色になっていたり、赤い透明ブロックが用いられているのは、おそらく火の魔人とされた『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の影響が反映されている。アラビアのイフリートの場合、肌の色は茶色だったり、緑色だったり、黒だったりする。オレンジというのは、あんまりない。

ブロックとしては、二足歩行でちゃんと立てるし、手を広げて威嚇したようなポーズがつくれるのがいい。

……というわけで、今回、第5弾から第8弾までのプチブロック「幻獣シリーズ」をつくってみた。今後も定期的に発売されていくといいなあ。乞うご期待。

2024年7月18日 オズ・シリーズにも挑戦だ。

ライマン・フランク・ボームは1900年に『オズの魔法使い』を発行した後、続編をたくさん書いていて、全部で14作品書いている。オズと言えば、ドロシー、トト、カカシとブリキの樵と臆病ライオンのイメージがあると思うんだけど、そんなもんじゃない。魅力的な登場人物はたくさんいるので、もっともっとオズ・シリーズを知って欲しいと常日頃から思っている。その意味で、オズ・シリーズの広報を担ってみようと思って、今回、オズ・シリーズの「ティック・トック」を描いてみた。

ティック・トックのイラスト

ティック・トックはボームの『オズのオズマ姫』(1907年)に登場した機械人間。日本語訳の本などでは「チクタク」の名前で登場している。思考、会話、行動の3つの機構があって、それぞれがゼンマイ仕掛けで動く。ドロシーに助けられて、以降、彼女に仕えている。何を隠そう、ティック・トックは文学史上初の「ロボット」なのである。

2024年7月17日 石丸構文ってダメなの?

ボクは石丸構文に違和感を覚えない。むしろ、ものすごく理解できる感覚がある。意図もよく分かる。ただ、石丸さんって優しくないんだなとは思う。馬鹿な人に寄り添うことも、ときには必要だし、その配慮というか、優しさはない。馬鹿な人に寄り添えないんだから、結局、石丸さんが馬鹿なのではないかという見方もある。でも、おそらくだけど、ボクはそうではないと思っている。相手が理解できていないことも、自分の言葉が足りていないことも、石丸さんは十二分に分かった上で、寄り添う必要がないと判断しているのだと思う。かなりドライだ。「こいつと議論しても仕方ないから切り捨てる」ということで、だから、優しくないなあとは思う。インタビューの中で「おちょくってました」と笑っていたので、そういうことなのだろう。

「女、子供に容赦」という表現が取り沙汰されて、バッシングされているが、これなんかはメディアと受け手の頭の悪さが露呈している。乃木坂46の山崎さんを舐めているのはメディアと民衆の方である。「アイドルなのだからもっと優しく対応してやれよ」という発想が、そもそも山崎さんを舐めているし、馬鹿にして見下している。むしろ、石丸氏の方が彼女と対等に渡り合おうとしたと評価できる。そういう文脈での「女、子どもに容赦をするっていうのは優しさじゃない」発言で、むしろ、差別意識はない。出身母体が乃木坂46であろうと、アイドルであろうと、メディアの場に出てきて質問しているのだから、その不勉強を誹っただけである。

ボクも正直、山崎さんの質問の意図が組めなかった。組めなかったというのは、実は正しくなくて、訊きたいことの意図は伝わった。でも、石丸氏の言うとおり、都知事選を戦っているのだから、当然、国政レベルの議論であるはずがない。今後の展望として、国政選挙にも出るのかどうか。そういう意図も含めながら、ぼやーっと質問したな、という印象で、それに対しての回答がああなったのだろうなと思う。

うーん。蓮舫氏にしても、石丸氏にしても、どうしてこんなにバッシングされなきゃいけないのかがよく分からない。むしろ、「お友達は選んだ方が……」という小池さんの発言の方がやばかったと思うし、パーティー券購入について明確に回答できなかった態度の方がやばいと思う。それをスルーして、面白おかしく負けた候補者を叩いている場合ではないような気がするんだけど、まあ、ボクは都民じゃないからいいか。

2024年7月15日 新たなる希望

息子と映画『スターウォーズ』のエピソード4「新たなる希望」を観た。大昔にブルーレイで購入して、妻のちぃ子と観たんだけど、そろそろ息子も大きくなってきたし、一緒に観てみようかということになった。いろんな宇宙人とか乗り物が登場するし、宇宙船による銃撃戦なんかもあって、ワクワクドキドキするのではないか。

我が家は昔の資料がたくさんある。それこそ、漫画『ドラゴンボール』とか『スラムダンク』も全巻あるし、『ガッシュ』や『YAIBA』、『セーラームーン』もある。『ワンピース』も『ナルト』も『ブリーチ』も『コナン』も全巻あるはずだ。今、息子は『デスノート』にご執心で、面白いと読んでいる。それなら、映画もいけるのではないか。そんなわけで『スターウォーズ』をチョイスしてみた。

親子で観ていても面白いなあ。C-3POとR2-D2の丁々発止の掛け合い(ロボットの癖に!)とか、ハン・ソロが最後の最後で助けに来るところとか、オビ=ワン・ケノービがルークを眺めてニッコリと笑ってやられるところか、いいよね。

息子は宇宙船でドンパチやっているシーンに白熱していた。段々と子供っぽくなってきたなあ。よいことなり。まさにオビ=ワンの気持ちだ。新たなる希望だよなあ(遠い目)。

2024年7月14日 反省。

ネットロアの巨頭オのイラストを描いてみた。でも、正直、あんまりうまく描けなかった。気持ち悪くなってしまった。まあ、気持ち悪いのが「妖怪」ではあるんだけど、そういう気持ちの悪さではなくて、据わりの悪さみたいなのがある。うーん。アップしなければよかったか。まあ、pixivとXに投稿してしまったので、このまま前に進んでいこう。

巨頭オのイラスト

実は、ボクはイラストに関しては、数週間先まで予定を組んで、締め切りを設けながら描いている。自堕落なので、そうしないと続けられないと思っているからだ。そして、ちょっと仕事に忙殺されて、締め切りが押せ押せになっていたので、えいや、で描いて投稿してしまった。

巨頭オが服を着ているのか着ていないのかは議論が分かれるところだ。結構、裸ん坊の巨頭オのイラストを多く見かける。でも、ボクは巨頭オは服を着ているんじゃないかと思っている派だ。何故なら、目撃者が巨頭オのことを、頭の大きい「人間」と認識しているからだ。二足歩行の獣でも、サルでもなくって、人間と認識しているから、一程度の文化は持っているのではないかと想像する。また、「巨頭オ」という看板をつくるわけだから、これも文化のある証拠だ。ましてや「巨頭村」だったのであれば、尚更、村としての自治はあるはずだと思っている。そんなわけで、服を着せてみたんだけど、ちょっとそれが悪さをしたかな、と思っている。農業をやっている雰囲気を出したくて、タオルを巻いたのが、変に生っぽくなってしまった。もっとシンプルな個性のない服装にすればよかったかもしれない。反省しきりである。

2024年7月13日 プチブロック幻獣シリーズ第7弾!!

ダイソーのプチブロックの「幻獣シリーズ」第7弾はリヴァイアサンである(笑)。リヴァイアサンって、あんまり図像化されていないが、初期の頃は巨大な魚という感じのデザインで図像化されている。時代を経ると、大半が大蛇っぽいイメージで描かれる。近年はクジラっぽいフォルムが好まれているように感じる。今回のプチブロックは、少しだけ寸胴な感じで、今っぽいデザインだと感じる。少なくとも、中世までのイメージではないだろう。

ギュスターヴ・ドレの絵だと大蛇に翼っぽい感じのヒレが生えている。今回のデザインはそれに近いと言えば近いが、でも、体長は短いので、クジラっぽさもある。首長竜っぽさもある。そのせいか、何となく「ポケモン」みたいな雰囲気も感じていて、やっぱり今っぽいよなと思っている。

そんなわけで、第7弾の「リヴァイアサン」を作ってみた!!

2024年7月11日 透明プリン?

最近、巷で話題のファミマの「透明プリン?」を食べてみた。何度かファミマに通って、ようやく手に入れた。比較のため、普通のプリンも買ってみて、食べ比べてみる大作戦である。

ゼリーに見える。でも、少しだけ固さがゆるい感じ。結局のところ、プリン味のゼリーなのではないかと疑心暗鬼になりながら「透明プリン?」を口に運ぶ。触感はゼリー。でも、味はプリン。おぉ、プリンだ。そう感動する。

それから本物のプリンを一口。ああ、濃厚だ。しっかりとタマゴを感じる。ん? さっきは「透明プリン?」、すごくプリンみを感じたけれど、やっぱり全然、違う? もう一口、「透明プリン?」を食べてみる。あれ、ゼリーだな。これはゼリーだ。プリン味のゼリーだ。それからプリンを一口。おお、濃厚。本物感がある。それでは「透明プリン?」をもう一口。あれれ? プリンかもしれない。うーん。

……というわけで、結論。ゼリーよりもプリンだけど、プリンよりはゼリー。

ちなみに、カラメルソースをかけて食べるんだけど、カラメルソースも透明の妙(笑)。

2024年7月10日 ベトナムの妖怪!?

ベトナムの妖怪について調べていたら『MA QUỶ DÂN GIAN KÝ』という本が出版されていることを知る。これ、ベトナムの本なので、当然、ベトナム語だし、ベトナム国内で流通しているものなので、日本では手に入らないんだと思う。でも、とても興味がある。人づてにうまく手に入らないかなあ。奥さんがベトナム人の知人がいるので、その人つてに調達してみようかなあ。うーん。

で、調べていたら、作者がfacebookをやっていた(参照)。そこにたくさんのベトナムの妖怪が詳細に載っていたので、それを足掛かりにインターネットの海を探索開始だ。……というわけで、早速、3項目を更新してみた。しつけお化けのオンケー、首だけお化けのマーライ、空き缶お化けのマーロンである。

徐々にベトナムの妖怪も埋めていければよいなと思っている。

2024年7月9日 プチブロック幻獣シリーズの6つ目

ダイソーのプチブロック「幻獣シリーズ」の6つ目は神獣青龍だ。5つ目が瑞獣麒麟なので、中国の幻獣シリーズだ。

麒麟と言えば「四霊」のグループで、麒麟、鳳凰霊亀応竜でユニットを組んでいる。一方、青龍と言えば「四象」のグループで、青龍、白虎朱雀玄武でユニットを組んでいる。だから、同じ中国の妖怪だけど、ちょこっとだけチームが異なる。このズレが「幻獣シリーズ」のセレクションの妙だな、と思う。なかなかに一筋縄ではいかない。

青龍という名称だけに、ブルーで想像される人も多いかもしれないが、本来はグリーンだ。プチブロックも緑色のブロックを使っているので、非常に忠実だ。その辺もよく練られている。

可動部がたくさんあって、透明の台座の上に、いろんなポーズで飾れるのがよいよね。前脚の接合が不安定で、すぐに取れてしまいそうな構造なのが玉に瑕である。まあ、プチブロックは全体的に1つの凸で固定すると不安定になりがちではあるけれど……。

2024年7月7日 ティユ・アンを描いてみた

フィリピンの妖怪をイラストに描き起こす企画第32弾でティユ・アンを描いてみた。実はずぅっと描きたいと思っていたフィリピンの妖怪のひとつだ。

ティユ・アンのイラスト

ティユ・アンは《小犬を連れた女》という意味。フィリピンでもそんなにメジャーな妖怪ではないのかもしれない。でも、ちょっと面白い妖怪だ。

彼女が飼っているのは永遠に年を取らない小犬だ。母から娘へと代々引き継がれている。日本で言えば、狐憑きとか犬神憑きみたいな感じで、その家にとり憑いているわけだ。そして、小犬が彼女の足をペロペロと舐め始めたら、それは狩りの合図だ。彼女は吸血鬼となって、屋根の上に跳躍し、寝ている妊婦の子宮に長い舌を差し入れて、胎児の血を吸う。

結局のところ、このかわいい小犬こそがこの妖怪の本体だというところがとても変わっていて、それが面白いなと思って、イラストに描き起こしたいと思っていた。世界的に見ても、こういう妖怪って珍しいのでは? 

だから、女性の方は意外と普通の女性にして、犬も普通に描いて、両者を繋げるように、紫色のオーラでつなげてみた。彼女が操られているようなイメージだ。どうだろうか。

2024年7月6日 プチブロック幻獣シリーズの第2弾が発売された!?

プチブロック「幻獣シリーズ」の第2弾が出た。実際には2024年3月頃の発売だと思う。ダイソーで気がついて、5月頃には購入していたんだけど、結局、組み立てる時間がなくって今頃になって組み立てて悦に浸っている。第1弾についてはドラゴンユニコーンフェニックスフェンリルを参照して欲しいんだけど、第2弾の今回も全部で4種類。1つ目は「瑞獣麒麟」だ。早速、組み立ててみた。

プチブロックって意外と難しいんだよね。説明書も、この凸とこの凸を繋ぎますみたいなのが線で図示されているだけで、線の引かれているところを数えながら、考えながら組み立てる。今回もどうなることかと思ったけど、うまくできた。

駆動部が多いので、いろんなポーズがとれるのは前回と同様。麒麟(チーリン)って、本当は一角獣なので、角は1本がよかったなあ。ちなみに、最近、思い至ったんだけど、「麒麟」の角って「麟角」と言って「麟(リン)」の方にしか生えないんだけど、よくよく考えると「麟(リン)」って雌なんだよね。「麒(チー)」が雄。シカとかって、雄に立派な角が生えるのに、「麒麟」の場合は、角が生えるのは雌なんだなあ。自然の観察から行くと、逆な気がするんだけどなあ。

2024年7月5日 インターネットで広まった怪異が検索しても出てこないのはなぁぜ?

インターネットが登場して、どのジャンルにおいてもプロとアマの区別が曖昧になった。誰もが情報発信できる時代になって、必ずしも大手の後ろ支えがなくっても活躍できる。クリエイターにとっては喜ばしいことだと思う。

同じような流れが「都市伝説」のジャンルでも起こっている。昔は、誰かが語った「怪異」は、雑誌や本に載ることである程度、箔がついた。誰もが勝手に「怪異」を語ることはできても、それで終わってしまう。それを追認するプロセスを経て、一般に膾炙した。でも、今はオカルト掲示板などに投稿して、それなりの評価がなされれば、あっという間に「都市伝説」の仲間入りをしてしまうし、「現代妖怪」の仲間入りをしてしまう。本来、都市伝説というのは、多くの人たちが信じてこそだった。今はネタとして投稿され、ネタとして消化され、それが「都市伝説」的な整理で本やウェブサイトで紹介される。結果として、都市伝説の敷居がものすごく低くなってしまった気がする。

データベースを扱う人間は、メジャーなものは当然として、マイナーなものを蒐集して紹介したくなる。ウェブサイト「ファンタジィ事典」を編纂しているボクだってそうだ。非常にマイナーなものにこそ、情報の価値がある。でも、そうなると、オカルト板の端っこで語られている「怪異」を「こんな怪異があるよー」って紹介したくなる。「こんな現代妖怪がいるよー」って紹介したくなる。一旦、本や雑誌、まとめサイトに紹介されると、メジャーな都市伝説もマイナーな都市伝説も横並びだ。さも有名な「怪異」のようになってしまう。

今、都市伝説関連の書籍には、インターネットで語られるいろんな都市伝説(ネットロアという呼び方もあるけれど)が玉石混交、紹介されている。読者の人には、一度、インターネットで調べ直して欲しいなと思う。「〇〇年頃にインターネットで広まったもので……」みたいに実しやかに書いてある。でも、検索しても、まったくヒットしないものも多い。あるいは検索しても、本当に数件しかヒットしないものもある。それって、インターネットで語られる都市伝説なのだろうか。まあ、「インターネットで広まった」という言説そのものが事実ではないということも含めて都市伝説っぽさはあるので、それはそれで面白いんだけど、でも、ライトな読者には、どの程度の知名度で語られている怪異なのかは、全く判断できない。

クリエイターにとって、プロとアマの垣根がなくなるのはよいことだ。純粋に作品の良さで勝負できるようになった。都市伝説も同じであればよいと思う。でも、必ずしもそうではない現状がある。

2024年7月4日 18÷0ってどういうことなのか!?

巷では18÷0が話題になっているようだ。基本的には0で割ってはいけない。そんな風に説明されることもあるし、18÷0=0ということにしましょうという説明もなされるらしい。でも、ボクは基本的にはそういうことではないと思っている。

試しに算数が得意な我が家の息子のツクル氏(小学5年生)に18÷0の答えを訊いてみた。

「ツクル氏、18÷0っていくつになると思う?」
「え? 無限じゃない?(即答)」
「おお、無限か。どうして?」
「え? 違う?」
「や、どうしてそう思った?」
「だって、割り算って、割る数が割られる数の中にいくつ入るかって話でしょ?」
「なるほど、割り算をそういう風に定義しているのね。まあ、その通りだね。完璧だね」
「で、0ってものすごい小さい数だから、18の中にものすごくたくさん入るじゃん」
「うん。たくさん入りそうだね」
「だから無限だよ」

なるほど。ツクル氏は割り算の定義に対して難しいことを言っているが、基本的にはその通りで、a÷bというのは、aの中にbがいくつ含まれるかという意味にとることができる。たとえば、10÷5=2というのは、10個の枠を5人で使うと1人2枠使えるねという意味でもあるし、10個の枠の中に5人組は2組入るという意味にもなる。ツクル氏が言っているのは後者の解釈である。

さて、その上で、このツクル氏の18÷0=∞という解答は正しいのだろうか。イメージを喚起するために、試しに18をいろいろな数で割ってみよう。

18÷18=1
18÷9=2
18÷6=3
18÷2=9
18÷1=18
18÷0.5=36
18÷0.1=180
18÷0.01=1800
18÷0.001=18000

割る数が小さくなればなるほど、答えは大きくなる。割る数が0に近づけば、何だか答えは無限に近づいていきそうな感じではある。おそらく直感的に、こんなイメージが彼の頭の中にあったのだろう。

ところで、割る数をマイナス側から0に近づけたらどうなるだろう。

18÷(-1)=-18
18÷(-0.1)=-180
18÷(-0.01)=-1800
18÷(-0.001)=-18000

負の数で割っていくと、0に近づけば近づくほど、答えはマイナス無限になっていく。というわけで、どうやら18÷0=±∞というのが正解な気がする。どうだろうか。一意に定まらないという意味では、計算機がErrorを返してしまうのも正しいとは思う。でも、少なくとも「18÷0=0ということにしましょう」という感じではなさそうだ。そして、数学的な考え方というのは、こういう風に考えることだとボクは思う。

2024年7月3日 エンキを描いてみた。

アンエンリルに続いて、エンキを描いてみた。これもアン、エンリルと同様に、昔、描いたラフ画があって、それにペン入れをして彩色したものだ。

エンキのイラスト

エンキはエリドゥ市の守護神で、地下から湧き出る淡水の神さま。両肩からはチグリス・ユーフラテス河が流れ出ていて、まさにその説明のとおりの図像が残されている。それをそのまんまイラストに描き起こしてみた格好だ。その図像では、コイが河を遡上している。デザイン的には赤い色があった方が映えるんだけど、実際にメソポタミア地方の河川を泳ぐコイは銀色っぽい、黄色っぽい色なので、赤ではなくって現地のコイの色にしてみた。

2024年7月2日 バスの時刻表が変わったー!!

7月1日からバスの時刻表が大幅に変わった。バスの運転手不足が叫ばれていたわけだけれど、おそらくその影響だろう。比較的、大通りを走る路線に「連接バス」が導入された。ボクはトミカの「連接バス」は持っているけれど、乗車するのは初めてのことだったので、昨日、ドキドキしながら乗り込んだ。今日もドキドキしながら乗り込んでいる。でも、結構、お客さんの数が多いので、降りるときのことを考えると、降り口の近くに乗っていた方がよいので、結局、前の方に乗り込んで、景色としては普通のバスとあんまり変わらない。余裕ができたら、後ろの方の座席とか、連接部に近いところの座席とかにも乗ってみたいなあ。

さて、「連接バス」を導入したことで、輸送量が増えた一方で、減便になった。まあ、バス会社からすれば効率的だけれど、便数が減るのは利用者としては不便である。でも、運転手不足なので、これは致し方ないのかなとも思う。運転手さんは牽引の資格が必要だと思うのだけれど、給与面で優遇されているといいなあ。そして、真っ赤な連接バスが、いままで見慣れていた町の中を走り回っているのは不思議な感じだ。

2024年7月1日 アルゴー号が遭遇した出来事を順次、まとめているボクであることよ。

最近、ギリシア・ローマ神話の「アルゴー号の冒険」にハマっている。アポッロドーロスの『アルゴナウティカ』が面白いからだ。だから、クリューソマッロス・クリオス(金羊毛のヒツジ)とか、スパルトスとかをアップしていた。昨日も、この流れの中でシュムプレーガデスプランクトスを更新した。どちらも妖怪というよりは単純に海の上を動く岩なんだけど、まあ、それもひとつの怪現象という位置づけで、十把一絡げに「妖怪」ということにして記事を書いた。意外と、いずれもギリシア・ローマ神話の中では、そんなに有名ではないかもしれない。それでも、こうやってちょっとずつ積み重ねて更新している。

結構、『アルゴナウティカ』が迫力があって面白いのだ。たとえば、シュムプレーガデスを通過するシーンなんかは、両側の岩が迫ってくるわけだけど、岩に挟まれて、海面が上昇する様子とか、妙にリアルで迫力がある。プランクトスの間を通過するときも、サポートにテティスとネーレーイスたちがついているんだけど、描写としてはイルカが船に周りを泳ぐように(実際にそういう説明になっているんだけど)、ネーレーイスたちが船の両側を泳いで、船と岩の間を泳ぎながら、船を誘導するシーンも、映像がイメージができて、迫力がある。紀元前3世紀の文章なのに、すごいなあって思って、感心してしまう。

是非、『アルゴナウティカ アルゴ船物語』(著:アポロニオス,訳:岡道男,講談社文芸文庫,1997年)を読んでみて欲しい。絶対、面白いから!!