2024年10月18日 Adoの新章が始まった!?

Adoと言えば「歌ってみた」の歌い手で、その代表格という感じで目覚ましくデビューした印象がある。歌ってみた文化の時代の寵児という感覚だ。ところが、最近、そうではないAdoの一面がたくさん現れた。

そのひとつはプロデューサとしてのAdo。ファントムシータというアイドルグループをプロデュースしたわけだが、歌唱指導などもYouTubeに上がっていて、見事な指導をしている。Adoがひとたび「こういう風に歌ってみてもらっていいですか?」などとアドバイスすると、飛躍的にアイドルの歌唱がアップする。感覚ではなく、ロジカルに歌唱を捉えている上、それを明確に言語化している。プロデューサとして一流であることが証明された格好だから、是非、ファントムシータのAdoによる歌唱指導の様子を確認して欲しい。

そして、もうひとつはクリエイタとしてのAdoだ。10月14日に、Adoが作詞・作曲した「初夏」という楽曲が公開された。どうやら、LIVEなんかではすでに公開済みだったようだが、いずれにしても、Adoが自ら手掛けた楽曲がこのたびYouTubeに公開されたことになる。10年くらい前のボカロ楽曲の雰囲気をまとった楽曲で、思わず懐かしさを覚えた。おそらく、彼女が「歌ってみた」で大活躍していた頃の楽曲に近い。彼女のその時代の憧憬が含まれているような気がする。歌詞もボカロっぽい感じで尖っている。楽曲に緩急があって、ちゃんと成立している。クリエイタとしての彼女の才能も証明されてしまった。

うーん、多才なんだなあ。ワンピースの映画の中で、ウタとして活躍するAdoを見ながら、ああ、こういうAdoの見せ方もあるのだなあなどと思っていたボクは甘かった。感服だ。