2024年1月15日 スマホで絵を描くということ

今回、2か月くらいで10枚くらい絵を描いた。このペースで絵を描いたのは初めてだし、ボクとしてはとても珍しい。明らかにツールをCLIP STUDIO PAINTに変更して、スマホの中にイラスト作成の全工程を収めることができたことが大きい。

やっぱり、紙に描こうと思うと、家にいて、紙を机の上に置くところから始まる。コピックでの彩色も、コピックを机の上に並べて、「さあ描くぞ!」と気合を入れるところから始める必要がある。一方、デジタル化することで、何となく空き時間にラフ画を描きながら、気分がノッたタイミングでガガガーッと清書したり、彩色できる。時間や場所の制約がなくなったと言える。たとえば、家にいても、職場にいても、実家に帰省していても、絵を描き始められる。

それに、紙を広げていると、周囲の注目が集まる。スマホで絵を描いていると、ペンタブを使っている事実はあるにせよ、ボクが何を描いているのか誰にも分からない。だから、職場の休み時間に鼻歌まじりで絵を描くこともできるようになった。みんな、職場で「ああ、また彼が絵を描いているな」とは思うかもしれないけれど、描いている絵の内容は分からない。紙とコピックだとそうもいかない。

デジタル画の場合、いつでも途中でもやめられるというのがでかい。机の上に画材が広がっていないので片付けが不要。これも結構、大きい。5分とか10分という隙間時間でも「絵の続きを描くか」と決めさえすれば、絵が描ける。

それから、いいのか悪いのか分からないが、デジタル画の場合、修正が容易である。たとえば、昔だったら、Gペンでえいやーとひいてしまった線は、簡単には修正できない。ちょっと思ったカーブじゃなくても、ゼロから描き直すべきか断念するか、判断が必要だった。修正液で消して修正する方法もあるが、それだって奥の手である。でも、デジタル画の場合、複数の線をひいてみて、気に入ったものを採用できる。そういう気軽さも、ボクがハイペースで絵を描く後押しをしてくれていると思う。

  

2024年1月13日 フィリピンの妖怪を可視化する【4】ティクバラン

フィリピンの妖怪をイラストに描き起こすプロジェクト第4弾。ティクバランのイラストを投稿してみる。ティクバランも、日本ではあまり知られていない妖怪かもしれない。

ティクバランは森の精霊だ。森の中で旅人を道に迷わせる。森の中ではティクバランを怒らせないように静かにしていなければならない。堕胎した赤ん坊の霊魂がティクバランになると信じられている。ときどき、里に降りてきて、女性を妊娠させることもある。こうやって生まれる子供もティクバランになるという。

オランダ人が入植するまではフィリピンにはウマはいなかったとされるので、古い時代のフィリピン人にとってウマは身近な動物ではなかったはずである。なので、ティクバランは中国やインドの妖怪のイメージを踏襲したのか、オランダ人が入植した後に今のような姿に変質したのか……。いずれにしても手足も長くて不気味な姿をした不思議な妖怪である。

  

2024年1月9日 フィリピンの妖怪を可視化する【3】ブギスギス

フィリピンの妖怪をイラストに描き起こすプロジェクト第3弾。ブギスギスのイラストを投稿してみる。ブギスギスになると、日本での知名度はかなり下がるかもしれない。

ブギスギスは森の一つ目巨人だ。フィリピン版サイクロプス(キュクロープス)などと言われるが、よく昔話なんかに登場する愚鈍な巨人のイメージに近い。たとえば「ジャックと豆の木」とか「長靴を履いた猫」に登場するような巨人だ。非常に怪力で、水牛(カラバオ)を圧倒するというので、水牛を担いだような姿で描いてみた。

ちなみに、古代ギリシアのキュクロープスにしても、このフィリピンのブギスギスにしても、一つ目巨人というのは、ゾウの頭蓋骨からの連想ではないかと言われる。ゾウの頭蓋骨は鼻孔の部分がまるで一つ目のように見えるのだ。特にこのフィリピンのブギスギスは、長い牙を持った姿で描かれることが多く、まさにゾウの牙を連想させる。

  

2024年1月5日 フィリピンの妖怪を可視化する【2】バクナワ

フィリピンの妖怪をイラストに描き起こすプロジェクト第2弾。バクナワのイラストを投稿してみる。毎年、我が家では年賀状代わりに「新年の雑誌」を発行して各方面にお届けしている。辰年に相応しい表紙のイラストとして、何かいいアイディアはないかなーと思って探していて、今回、めでたくフィリピンの竜として抜擢された格好だ。

バクナワはフィリピン伝承に登場する竜だ。元々、ヴィサヤ地方では、この世界には月が7つあったと伝えられている。しかし、バクナワが次々と月を呑み込んでしまった。残された最後の月を守るために、バクナワが月を呑み込もうとするたびに、ヴィサヤ地方の人々は太鼓などを叩いてバクナワを脅して月を吐き出させたという。

つまり、これは月食を説明する神話と言える。似たような話で9つの太陽のうち8つを射落としたという羿という人物の物語が中国神話にあるし、バクナワの伝承そのものはインド神話で日食・月食を引き起こすラーフの影響を受けているとも言われている。

  

2024年1月1日 あけましておめでとうございます

2024年は辰年なので、まずはケートスのイラストを投下。ケートスはギリシア神話の海の怪物。世界各地のドラゴンの原型になったとも言われている。本当はもう少し魚っぽく描いでよかったかなと反省している。もう少し太く描くとぬめっして魚っぽくなったかも知れない。

というわけで、2024年。新しい年になると、いろいろをリセットして、気持ちを新たに歩き出せる。ウェブサイト「ファンタジィ事典」では、フィリピンの妖怪を可視化する取組に舵を切ってみようと準備をしてきた。年が明けたので、いよいよ緩やかにリリースしていこうと思う。

  

2023年12月31日 フィリピンの妖怪を可視化する【1】マナナンンガル

先般から予告していたとおり、フィリピンの妖怪をイラストに描き起こすプロジェクトを開始してみる。フィリピンの妖怪は日本ではまだまだ知名度はそれほど高くない。こういうマイナな妖怪をイラストにしてイメージを喚起することで、日本でフィリピンの妖怪の認知度を上げていこうという試みだ。これがうまく行けば、他の国の妖怪にも水平展開していきたい。

本日はその第1弾として、マナナンガルのイラストを投稿してみよう。

フィリピンの妖怪と言えば、やっぱり最も有名なのはマナナンガルだ。夜になると上半身と下半身を切り離して空を飛び、獲物を探して飛び回る。そして胎児を啜る。

結構、フィリピンの妖怪は胎児や妊婦を狙うことが多い。実はインドネシアにも多い。日本だと、産女(ウブメ)なんかのイメージが近いかもしれない。今でも妊娠・出産で亡くなることはあるけれど、昔はもっとずっと多かっただろう。こういう痛ましい死や、ある種の妊娠・出産に伴う死への恐れから、こういう妖怪が生まれるのかもしれない。

  

2023年11月29日 峠を越えた!?

毎年のことながら、この時期は1月に向けて、雑誌作成に余念がない。でも、ようやくその終わりが見えてきて、ほっと一息をついている。今回は絵をたくさん描いた。妖怪の絵だ。相変わらず、iPhoneとタッチペン、Clip Studio PAINTでのお描きだ。かなり慣れてきて、小さなモニタながらも、それなりの絵が描けるようになってきた。そんなわけで乞うご期待だ。

これで、少しだけ「ファンタジィ事典」にエネルギーを振り分けられるだろうし、落ち着いて「日々の雑記」を書けるようになる……といいなあ(遠望)。さてはて。

  

2023年10月10日 アイロンビーズでマリオの世界を再現中!!

巷ではアイロンビーズというのが流行っているらしい。ビーズと言っても、紐を通して連結するわけではなく、ビーズを型に平面的に並べて、アイロンで熱を加えることでくっつける。元々はデンマーク発祥で、マルタハニング社がつくったハマビーズが最初らしい。ボーネルンドが販売している。日本では、ナノブロックで有名なカワダが1995年にパーラービーズの発売を開始して定着したらしい。今ではダイソー、キャンドゥ、セリアなどの100均ショップでも、かなりのスペースを割いて販売している。

ボクはアイロンビーズなるものを寡聞にして知らなかったが、95年と言えば、ボクが中学生の頃だから、我々の世代がドンピシャということになる。もしかしたら、同世代の女の子たちはハマっていたのかもしれない。たまたま100均散策をしているちぃ子(妻)が見つけてきて、我が家でハマっている。

このアイロンビーズはドット絵との相性がめちゃくちゃよい。ドット絵もアイロンビーズも色を面的に並べていくので、たとえば、ドラクエのスライムのアイロンビズをつくろうと思えば、そのままドラクエのドット絵を図案として持ってくればいい。大きさ的には、ファミコンくらいの解像度のドット絵だと、ちょうど20×20くらいのデザインになって、サイズ的にはコースターくらいの大きさに仕上がる。スーパーファミコンのドット絵だと、解像度が上がり過ぎて、葉書サイズよりちょっとはみ出してくるので、若干、作っていて大きい印象だ。

アイロンビーズでマリオ

そんなわけで、スーパーマリオブラザーズ(初期)のマリオやクリボーなんかをアイロンビーズで再現して楽しんでいる(笑)。

  

2023年8月17日 クトゥルフ神話のデザインって凄いよね?

ウェブサイト「ファンタジィ事典」でクトゥルフ神話の項目を粛々と更新している。文章でいろいろと怪物の容姿を描写してみるものの、いまいちイメージが湧かない。たとえば、「古のもの」だと、樽のような胴体、球根状の首、ヒトデ状の頭部、その先端に目玉、首からは長い触手、その先端には口、胴体からはウミユリ状の触手と畳める翼、球根状の脚もヒトデ状……などと描写されてもイマイチよく分からない。

だから、描いてみた。どうだろうか。

  

2023年5月9日 久々にイラストを描いてみた。

ゴールデン・ウィークで時間もあったので、イギリス伝承のインプを描いてみた。相変わらず、iPhoneにタッチペンという状況。彩色もしてみたが、どうやって塗るのが正解なのかよく分からない。ClipStudioでの色の塗り方を勉強した方がよいかなあ。ガリガリな感じとかは表現できたので、その点は気に入っている。

  

2023年2月4日 妖怪の絵を描く。

パキスタンにいる間にたくさん絵を描いていたのに、後で彩色しようと思ったまま忘れていた。明日からパキスタンに行くので、その準備をしていたら発見した。折角なので、スキャンしてアップしてみた。オトロシワイラだ。

最近はiPhoneにタッチペンで描く。でも、この頃はまだ紙にGペンで手書きで描いていた。色も、本当はコピックで塗ろうと思っていた。気が向いたら、色もつけてみようと思うけれど、デジタルに挑戦している最中なので、しばらくは色がつかないだろうな、と想像する。だから、取り急ぎ、白黒でアップしておこうと思う。

オトロシの絵 ワイラの絵

  

2023年1月29日 性的な表現が含まれている!?

猫も杓子もコンプラの時代である。

先日、pixiv事務局から「性的な表現が含まれている投稿作品に関するご連絡」というメッセージをいただいた。「性的な表現が含まれている作品の閲覧制限がR-18に設定されていなかったため、閲覧制限をR-18に変更いたしました」とのご報告。突然の連絡だったのでビックリして確認したところ、該当した作品は……

セイレーンの絵だった。……なるほど。これでもpixivの規約では「性的な表現」になるのか。ボクからすれば、もっと官能的な表現ってたくさんあると思っていて、まさかこんなエロさの欠片もない絵が引っ掛かるとは思っていなかった。迂闊だった。

実は、この絵には明確なモデルがあって、古代ギリシアの壺絵を参考にしている。人間の上半身に対して海鳥の下半身が圧倒的に小さくて、これじゃひっくり返っちゃうよ、という古代ギリシア人の妙を、そのまんま持ってきて描いてみた。でも、これでも引っ掛かってしまうのかあ。


出典:Theoi Project

昔はドリフのコントで上半身裸の女性が普通に出てきて、両親が気まずい顔をしていて、見ている子供たちも淫靡なものを見たという居心地の悪さを感じていた。今の子供たちはそういう刺激がないまま育ってしまうので、耐性がなくなってしまう。それはそれで怖いことじゃないのかなあ。うーん。

まあ、プラットフォームの規約なので、文句は言わないけれど。さてはて。

  

2023年1月14日 遅まきながらのウサギの絵 第2弾

卯年なので描いたシリーズ第2弾として、アルミラージキラー・ラビットに引き続き、iPhoneで描いてみた。ソフトウェアはCLIP STUDIO PAINT。彩色までやってみた。コピックでやっていたようにはうまく塗れない。でも、iPhoneだけあれば描けるので楽ちんと言えば楽ちんだ。

アルミラージはアラビア伝承に登場するツノウサギだが、ヨーロッパには、こういう類いのツノウサギの伝承はたくさんあるので、そういうのもまとめて調べて、ウェブサイト「ファンタジィ事典」に掲載してみようと思っている。

  

2023年1月7日 遅まきながらのウサギの絵

あけましておめでとうございます。遅まきながら、ウサギの絵をご紹介。今回は映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』(1974年)に登場するキラー・ラビット。一見、かわいらしいシロウサギのように見えて、近づくと飛び掛かってきて首を嚙みちぎられる。辺りは血の海だ。

例によって、iPhoneで描いてみたシリーズ。そろそろいい加減にタブレットを購入して、ちゃんとお絵描きしようよ、という声が聞こえてきそうだけれど、もうしばらくはこのままのスタイルでやってみようと思っている。

  

2022年9月10日 ドキドキもせず、落ち着く気持ちになる範囲で「ぼくが作った」と断言する凄さ!!

9月2日に、水木しげるの生誕100周年の「百鬼夜行展」に行ってきた。生憎、天気はよくなかったし、東京は少しだけ眩しかった。その上、六本木ヒルズの中で迷い込んで、なかなか東京シティビューに辿り着けなかった。でも、いろいろと示唆に富む展示で、楽しかった。今まで、水木しげるの妖怪についてまとめた図鑑の類いは読んでいたが、直接の漫画や伝記の類いは読んだことがなく、どの程度、水木しげるが自覚的に妖怪を創造し、模写していたのかがよく分からなかったが、結構、考えに考えて、かなりの部分、意識的に妖怪を写し、妖怪を創作していたことが分かったのが一番の収穫だった。

「妖怪の姿形については、昔から形の定まっていると思われるものはそれに従い、文章だけで形のないものはぼくが作った」

これは水木しげるの言葉らしい。ここで水木しげるは『ぼくが作った』と明言している。「描いた」のではない。「作った」のだ。しかも、水木しげるは鳥山石燕や竹原春泉斎などの古い時代の妖怪の画集もかなり収集している。そして、既存の絵が残されている妖怪については、それに従ったわけだ。創作をしないで、そのまま写し取った。かなり意識的にやっている。そういう妖怪との向き合い方だったことが分かって、ボクは単純に感動した。

実は、父が『週刊朝日百科 動物たちの地球』を毎週、購入していた。この雑誌の最後のページに水木しげるの妖怪コラムがあって、ボクはそこで初めて『ゲゲゲの鬼太郎』や『悪魔くん』などで知られる漫画家ではない、妖怪研究家としての水木しげるに出会った。そして、父親にねだって、1992年に岩波新書が発売した水木しげるの『妖怪画談』から連なる4作品を購入した。中学生の頃だと思う。その後、講談社+α文庫の『図説 日本妖怪大全』とその続編を自分のお金で買った。妖怪研究家としての水木しげるとの接点はそれだけだ。絵はとてもいい。でも、意外と文章がいい加減だな、というのが、当時の正直な感想だった。非常に感覚的で、個人の感想みたいな解説だな、と思っていた。

でも、今回の展示を見て、ちゃんと下調べしていたのだな、というのが分かった。下調べした上で、いい加減に書いていたのだ。それがいいじゃないか、と思った。しかも、「ぼくが作った」と断言した後に、

「しかしそれはあくまでも祖霊たちが『うん、それでよろしい』と言うような形にしておいた。祖霊たちがイエスかノーかは、形を作るときイエスの場合は心静かであり、ノーの場合はなんとなくドキドキして落ち着かない」

と書いている。ボクも最近、妖怪の絵を描いていて思う。オリジナリティを詰め込み過ぎて、明らかにやり過ぎたな、と思うときとか、違ったな、と思ったときには、アップロードしたときにものすごくドキドキする。これでよかったのだろうか、と煩悶する。そういうものなのだと思う。だから、とても、水木しげるに共感した。共感して、ドキドキしない範囲で「ぼくが作った」と言い切れることに、ボクは感銘を受けた。

2022年8月8日 さらに描くものたち!

ここのところ、すっかりiPhoneとタッチペンで絵を描くことにハマっている。

iPhoneのイヤホンジャックにタッチペンを挿すだけ。これだけで準備完了だ。これはいい。今までなら、A4の紙や複数のGペン、2Bの鉛筆、消しゴム、ライト版などを準備していた。卓上のスペースも必要だった。でも、今はスマホ片手にタッチペンがあれば、どこでも絵が描けるし、いつ中断しても、片付けもいらない。本当に隙間時間に進められるところまで描いて、途中でやめられる。

しかも、若干、邪道で罪悪感に苛まれるんだけど、何度でもやり直せる。気に入らない線になっても、「戻る」ボタンひとつでやり直せてしまう。だから、何度でも気にいるまで線を引き直せる。これは大きな違い。紙にGペンで描いているときには、えいや、と覚悟を決めて線を引く。そして、これは元には戻せない。「あ、しまった!」と思っても、やり直せないのだ。そりゃあ、緊張感があった。デジタルには、そういう緊張感がない。気持ち的にはかなり楽になる。

そんなわけで、アラビア伝承の精霊ジン・シリーズのマーリドイフリートを描いてみた。

2022年8月1日 新しい一反木綿のご提案。

引き続き、iPhoneとタッチペンによるお描きで一反木綿を描いてみた。

新しいタイプの一反木綿のご提案である。どうしても一反木綿というと、水木しげるのステレオタイプの絵を連想する。吊り目で、細長い三角形で、手が生えている。でも、実際には、水木しげる以前には、絵にして可視化されたことはない(と思う)。だから、本当の姿は分からない。だから、試しに横向きにしてみた。こういうウツボやリュウグウノツノツカイみたいな魚っぽいデザインはどうだろう。ウネウネして、少し気持ち悪いのではないか。

  

2022年7月31日 スマホで実際に妖怪を描いてみた!!

ファンタジィ事典にもう少しだけエンタメ要素を足そうと思っても、事典という形式上、なかなか面白くならないので、せめてイラストを足してみるという戦略に切り替えた。そこで、パキスタン出張に画材道具一式を持って行ったら、結構、大荷物になって大変だったので、スマホだけで完結できる方法をここ最近、ずぅっと模索していた。

しょこたんがiPadにClip Studioをインストールしてさらさらと絵を描いていたので、ちょっとそれに倣って、でもタブレットは持っていないので、Clip Studioをスマホにインストールして、タッチペンで絵を描いてみた。描いてみたのはアラビア伝承の精霊ジャーンジンニーだ。

ペンの抜きの感覚が慣れなくて、あらぬ方向に線が撥ねてしまうのだけれど、でも、何とかスマホで絵を描くことには成功した(と思う)。道具というのは慣れなので、経験を積めば、感覚も掴めて、いろんなことができるようになるだろう。

こうやって、イラストをファンタジィ事典に盛り込んでいけば、少し事典としての面白さと価値が増すのではないか。そんな期待をしている。しかも、彩色せず、白黒にすることで、まさに事典っぽさが増すので、ちょうどよい気もしているが、さてはて。

ジャーン ジンニー

2022年7月13日 イラストもスマホで描ける!?

しょこたんがYouTubeでよくタブレットで絵を描いている。まるでペンで描いているのと変わらないクオリティなのですごいな、といつも感心している。それにしても、今回、パキスタンに行った際、ホテルで絵でも描こうと思って、Gペンやコピック、ライト版を持っていったりもしたが、なかなか荷物だった。だから、こういうITを駆使するのも一興か、と思い始めた。

しょこたんが使っているソフトはCLIP STUDIO PAINTらしいので、試しにiPhoneにインストールしてみて、指で絵を描いてみた。正直、指って太いので、思ったところに線が引けずに苦労した。でも、Apple Pencilみたいなのがあれば、もっとうまく描けるかもしれないし、スマホの小さい画面の中で描いた割りには、まあ、悪くはないかもしれない、と思っている。

2022年1月5日 テスカトリポカを描いてみた。

今年の雑誌の表紙はテスカトリポカを描いてみた。アステカ神話の創造神だ。ジャガーに変身するので、寅年のネタとして採用してみた。顔の色は、本当はもう少し黄色いのかもしれない。塗ってみて、乾いたら、何だかオレンジっぽくなってしまったが、まあ、仕方ない。