《日々の雑記》

2026年1月20日 朝鮮の妖怪を引き続き。

引き続き、朝鮮の妖怪について調査してまとめている。チャンドゥサ(獐頭蛇)はノロジカの頭を持った大蛇(テサ)の妖怪である。小さい穴に棲んでいて、穴を掘り返したり、石で塞いだりすると、しばらくすると全部、元通りになっているという。ピョックァグ(壁画狗)は壁に描かれたイヌが抜け出して吠えたり、庭を駆けまわったりする。そして、ペックァリュン(白火輪)は朝鮮半島の謎の未確認物体だ。遭遇すると鼻と口から血を流して死ぬという。

ペックァリュンはちょっとだけ異質な感じがするが、チャンドゥサやピョックァグは朝鮮半島の伝承っぽい。何となく、朝鮮の妖怪のクセみたいなものが分かってきたような気がする。若干、中国っぽさもある。

2026年1月19日 「ねこつれマン」のLINEスタンプを作成してみた。

小学生の頃って、よく分からずにオリジナルのキャラクターを考案して楽しむことってある。ボクの場合、そんなオリジナルキャラクターに「ねこつれマン」というのがいる。ネコを連れたネコ型のロボットで、仲間に「いぬつれマン」とか「ぶたつれマン」とか、まあ、いろんな動物の「つれマン」がいる。いきもの図鑑の中の動物たちを引っ張って来ては、「〇〇つれマン」を描いていた。

息子のツクル氏にも、絵を描く趣味を持って欲しくて、よくこういう「小学生の頃の父」の落書きを見せることがある。そうしたら、メチャクチャ、この「ねこつれマン」を気に入ってしまって、「ねえねえ、父。つれマンズのLINEスタンプが欲すいな!」などとせがまれるようになった。たまたま年始に入院したので、新しいことをやろうと決めて「ねこつれマン」(息子に言わせると「つれマンズ」)を描いて、LINEに申請して、審査してもらった。

LINEから連絡が来て、ちゃんとLINEスタンプとして認められたようだ。息子よ、こんなんでいいのか!? ……ってか、どうせ作るなら妖怪のLINEスタンプにすればいいのにね。まあ、それは追々、ね。

「ねこつれマン」のLINEスタンプ

2026年1月18日 韓国の民俗学者が日本語で出版した『朝鮮民談集』

コ・ソンベ氏の『韓国妖怪図鑑』をベースに粛々と朝鮮の妖怪を更新しているが、『韓国妖怪図鑑』の参考文献のひとつに、民俗学者である孫晋泰(ソン・ジンテ)の『朝鮮民談集』(1930年)が挙げられている。この『朝鮮民談集』の作者であるソン・ジンテ氏は、日本に留学して、早稲田大学を卒業している。そして、東洋文庫に勤務している。そんな中で、朝鮮半島各地の口承文芸を採集してまとめたのが『朝鮮民談集』で、実は日本語で出版されている。そのため、韓国では、この日本語の『朝鮮民談集』を韓国語に訳して紹介している格好になるらしい。

そんなわけで、日本語なら入手して読まなければ、ということで、手に入れた次第。コ・ソンベ氏の『韓国妖怪図鑑』と比較すると、若干、ニュアンスが違うところがある。1930年の文献なので、非常に硬い日本語で、漢字も旧字体なので、難しい。だから、うまく韓国語に訳せていないのではないか、と感じる。なので、ちょっと『朝鮮民談集』も参考にしながら、これまでの朝鮮妖怪の記事を加筆・修正していこうと思う。

2026年1月17日 最近の目標

年始の入院中にコ・ソンベ氏の『韓国妖怪図鑑』を病室で黙々と訳していたので、今、順次、それを事典に反映させているところだ。人間に化けて人間の生活を乗っ取ろうとするネズミの妖怪トゥンガプチュイ、空を泳いでいて、稀に地上の泉で水浴びするポモ(梵魚)、太陽と月を呑み込もうとするイヌの怪物プルゲを更新した。いいペース。順次、更新されていく気持ちよさだ。

一方で、同時並行的に日本の妖怪も粛々と更新している。実は、豆本キーホルダー『日本妖怪図鑑』(リリパットブックス)には120匹の妖怪が載っていて、これを順番に更新して潰していこう大作戦を密かに推し進めている。

 

当ウェブサイトの「ファンタジィ事典」は、意外とポピュラーな日本の妖怪にも抜けがあって、何となくこれまで後回しにされてきている部分もある。これを機に、日本の妖怪たちの有名どころを補完しようと考えている。そのために、120匹はちょうどよい量だなあと思って、順次、更新している次第。

そんなこんなで、入院中にウェブサイトの更新が長らく途絶えていた部分があるので、今になって一所懸命、遅れを取り戻している日々だ。

2026年1月16日 カタン三昧。

親の影響で、息子のツクル氏はカタンにどハマりしている。ずぅっとスタンダード版をやっていたが、最近、所望されて、都市と騎士版と航海者版を購入した。

都市と騎士版は自分のターンにやれることがかなり増えて、時間が掛かる。2~3時間コースだ。でも、蛮族が迫って来ると、みんなで協力して何とかしなきゃというドキドキ感があるし、戦略カードが超強力でチートっぽい感じもあるんだけど、その運要素のバランス感覚も素晴らしくて、手に汗握る感じ。究極のカタンと言われるだけのことはある。

カタン都市と騎士版

航海者版は、ルールのベースは基本的にはスタンダード版と同じだけど、海を越えていくという発想がちょっと楽しいし、街道と船を切り替えるのに拠点が必要なのが戦略的に面白い。

カタン航海者版

ツクル氏は「次回は都市と騎士版と航海者版を組み合わせてやるぞ!」と息巻いているが、それはそれでメチャクチャ時間が掛かりそうだなあ。まあ、やってみようか。

2026年1月15日 朝鮮妖怪を続々と……

引き続き、朝鮮伝承の妖怪を粛々と更新している。

ポンファン(鳳凰)は元々、中国の妖怪として取り扱っていたが、今回、朝鮮半島の要素を加筆した。ミョドゥサ(猫頭蛇)も地図を加えて、もう少し丁寧に原典を調査して加筆してみた。今回、再調査してみて、中国で則天武后が鳳凰を政治利用していた話とか、新羅の第27代の善徳女王(ソンドクニョワン)の時代に鳳凰が出現した話とか、女性と結びつけられてきたことが分かった。ミョドゥサについても、儒教と民間信仰の対立構造(民間信仰は誤りだという考え)が背景にあることも分かった。こうやって、勉強すればするほど、新しい気づきがあって、成長していることを実感する。

一方、新規の項目はカンギル(羌吉)テイン(大人)だ。カンギルは昔にちょっと韓国のウェブサイトをリサーチしてまとめていたが、今回、コ・ソンベ氏の『韓国妖怪図鑑』を軸にまとめ直してみた。デインは韓国語で《巨人》を意味する言葉だから、立項する必要はないかなあとも思ったが、アニメ『猫の刻の伝説(묘시의 전설)』(YouTube、韓国語)で海と結びつきの強い怪物として描かれていたのを思い出した。《腰から下を水に入れた巨人》という意味で、요하입수거인(ヨハイプスゴイン)という表記の巨人も見たことがあるので、敢えて立項してみた次第。

さてはて。引き続き、朝鮮伝承を充実させていこうと思う。

2026年1月14日 「素直でごめんね」を鬼リピしている

結構、初期から「佐久間宣行のNOBROCK TV」をよく観ている。昔はマイナな芸人がフィーチャーされるので、面白く観ていた。芸人の登竜門だった。

最近は女性タレントがフィーチャーされている。たとえば、森脇梨々夏。ピュアさとドジっ子で魅せられる。福留光帆もそうだ。大喜利から始まって、頭の回転の速さが際立つように企画が練られている。風吹ケイの恋愛リアリティー・ショーも面白いし、ぶっちゃけ下ネタトークの二瓶有加も魅力的に映る。みりちゃむの罵倒も面白いし、立野沙紀の魔法少女になれない感じも面白い。

そんな彼女たちが、森脇梨々夏の鶴の一声で、アイドルをやっている。グループ名は「DRAW♡ME」(ロゴだと「DЯAW♡ME」になっている)。それぞれの才能と魅力で頭角を「NOBROCK TV」で現した彼女たちが集結して、歌って踊る。歌のクオリティとしてはどうなのだろう。でも、チャンネルをずぅっと追い掛けてきた人にとっては、彼女たちのこれまでの活躍と重ね合わせて、非常にエモい感じに仕上がっている。

2日も経たない間に100万回再生を達成した。その後も順調に再生数を稼いでいる。時代はテレビからYouTubeに移っている。もしもこのアイドルグループが世間を席巻したら、YouTubeによってテレビが引っ繰り返されたことになる。そのくらいのバズりを、佐久間さん、見せてくれないかなあ。そんな期待も込めて、応援しているボクである。

2026年1月13日 特別展「朝鮮の妖怪を描く」を始動!!

朝鮮の妖怪を鋭意、まとめているが、その一環として、特別展「朝鮮の妖怪を描く」という企画を立ち上げてみた。今まで描いた妖怪たちをまとめてみた次第。

朝鮮の妖怪を描く

バナーに描いた妖怪はカンギルだ。でも、カンギルそのものの絵はまだ描いていないので、これから描いてみたい。

併せて、トゥビョン(豆兵)テソ(大鼠)テジョムオ(大点魚)も立項してみた。トゥビョンは豆が兵士に変化して戦う。テソはネコをも喰らう巨大なネズミだ。そして、テジョムオは潮の満ち引きを引き起こす巨大なナマズ。入院中にこつこつとコ・ソンベ氏の『韓国妖怪図鑑』を訳していたので、それを足掛かりに整理してみた次第だ。いい感じに朝鮮の妖怪も充実してきた気がする。楽しいなあ。

2026年1月12日 すべては『すべてがFになる』から始まった。

年末・年始と隊長さんが絶婦長さんで、仕事も休んでいた八朔シータです。ふふふ。

そんなわけで、2025年12月20日に『ω城の惨劇』を読むためにの記事でも書いたとおり、森博嗣の本を再読している。すでにS&Mシリーズは読破して、Vシリーズに突入している。多分、S&Mシリーズを読んでいたのは大学生の頃だと思う。あれから20年くらい経つのに、全然、思想が古くならない。むしろ、先見の明があるというか、現在を見事に予想していて、再読してビックリする。

『すべてがFになる』が刊行されたのが1996年らしい。S&Mシリーズ最後の『有限と微小のパン』は1998年。たった2年間で、これらの10冊が書かれたことになる。ものすごい刊行スピードだ。

面白いのは、登場人物たちがケータイを当たり前に使っていないことだ。SNSもなくて、htmlのタグ打ちっぽいウェブサイトを見たり、PCでメールしたりしている。ボクが大学に入学したのが2001年。まさにそんな時代だったなあ。大学のパソコンでみんなで同じウェブサイト(当時はホームページと呼んでいた)を見てゲラゲラ笑っていた。それなのに、作中では仮想現実やAIの世界が構築されていて、今、まさにそれが実現して、社会が変容した。その変容した先にある生き方を予見していた。

というわけで、年末・年始で何とかS&Mシリーズ10冊を読破できたので、次はVシリーズ10冊を読み進めていこうと思っている。ふふふ。

2026年1月11日 『韓国妖怪図鑑』よりホニョ(虎女)

2026年になって早々に入院していた八朔シータです。

さて、年始はずぅっと入院していたので、病院でやることがなかったので、コ・ソンベ(고성배)氏の『韓国妖怪図鑑(한곡 요괴 도감)』を読んで訳していた。4分の1くらい読めたので、それを順次、ウェブサイト「ファンタジィ事典」に反映させていこうと思っている。

まずはホニョ(虎女)から解説してみたい。実は『韓国妖怪図鑑』では「金現感虎(キムヒョンカムホ)」という名称で立項されていた。「金現(キム・ヒョン)に感動したトラ」みたいな訳になると思う。こういう有名な物語が韓国ではよく知られていて、人間の女に化けたトラがキム・ヒョンという男性が熱心に仏に祈るのに感銘を受け、自分の命を犠牲にしてキム・ヒョンを出世させたという物語だ。ホニョ(虎女)は、わざと市場で暴れて、キム・ヒョンに自分を退治させることで、キム・ヒョンを王に認めさせるという筋書きだ。

この「金現感虎(キムヒョンカムホ)」の物語に登場する女性には名前がない。ファンタジィ事典では、ホニョ(虎女)という名称で立項してみた。

ちなみに、ずぅっと念願だった朝鮮半島の地図も作成してみた。金現感虎の舞台となった興輪寺を、折角、作成した地図に明示してみた。

興輪寺の場所

きっと、ホニョ(虎女)をファンタジィ作品に登場させるとしたら、愛する男性を必死で護る過保護で献身的なトラの妖怪というイメージになるのだろうなあ。ふふふ。

2026年1月10日 デュラハンを描いてみた。

あ、そうだ。年賀状用に今年、描いた絵はアイルランド伝承のデュラハンだ。ウマが馬車を牽くという難易度の高いイラストに挑戦してみた。

デュラハンのイラスト

実は、12年前は首切れ馬に跨った夜行さんを描いているので、「本質的にウマの妖怪ではないものを描く」というひねくれ具合は12年経っても変わっていないと言える。今回など、デュラハンを牽くウマにフォーカスを当てているので、尚更、本質からは離れている。

でも、死すべき人間の前に現れて、死者を墓場まで連れて行くという「死の馬車」という個別の伝承がアイルランドにはあって、首なし妖怪のデュラハンと統合したとも言える。だから、まあ、本質的にはこの馬車も妖怪と言えば妖怪だ。そんなイメージで描いてみた。

それにしても、デュラハンを描こうと決めて、ファンタジィ事典を探したら、デュラハンが立項されていなかった。あんなに有名な妖怪なのに、載っていなかったのだ。ちょっとビックリして、大慌てで立項した次第。こういうこともある。結構、洩れなく更新するように心掛けているのに、有名なものが抜け落ちていることはよくある。わっはっは。

2026年1月9日 箱根の先の化け物たち

毎年、新年には雑誌を1冊、刊行している。年末、体調は崩していたものの、12月初旬には準備ができていたので、今年も無事に刊行できた。家族の1年間をまとめた冊子なので、基本的には雑誌の中心は息子の成長だったり、その年のボクたちの生活が中心になる。そんな中、見開きで江戸時代の草双紙についてまとめるコーナを作ってみた。

江戸時代の草双紙

大抵、こういう妖怪のコーナというのは、ボクの自己満足であって、みんな、読み飛ばすのだと思う。息子の成長や妻の動向の方が、一般受けしている。でも、今年はちょっと反響があった。大河ドラマ『べらぼう』のお陰かもしれない。まあ、ボクも『べらぼう』に感化された側面もあって、草双紙についてまとめてみた。見越入道を軸に「箱根の先」というキーワードでまとめてみた。

結構、年配の人たちから、『べらぼう』観ていたよ、みたいなメッセージをいただいた。こういうのって、タイミングだなあと思う。

……というわけで、年末に妖怪の親玉をシリーズで描いていたのは、この雑誌の特集をまとめてみたかったからなのである。いずれ、江戸時代の草双紙についてはどこかでまとめてみたいなあ。

2026年1月8日 遅ればせながらの「あけおめ」

あけましておめでとうございます……というには時期を逸している感もあるのですが、改めまして、あけましておめでとうございます。八朔シータです。

実は年末に憩室炎を患って自宅療養していたのですが、結局、下腹部の痛みは快方に向かわず、遂には足の付け根が千切れるような痛みを伴うようになったので、正月はずぅっと入院していました。どうやら、憩室が少し破れて、膿が回って足に痛みが出ていたようでした。ようやく体調が回復して、無事に退院しましたので、こうして、日々の雑記を更新している次第です。

そのような次第で、何かとバタバタした年始年末でした。ここ十数年、必ず1日には「日々の雑記」で新年の挨拶を書いてきているので、こんなに遅いご挨拶になってしまったのは初めてのことです。最近、少しだけSNSにも前向きになって、「日々の雑記」もちょっとだけエンジンを入れていたところだったので、なかなか人生、うまく行かないものですね。

入院中、大腸を休めるために、5日間くらい点滴のみで絶食でした。毎回、食事の時間になると「栄養部です。お食事の準備ができましたのでご準備ください」と院内放送が流れるのですが、食べられないというのはつらいものですね。放送が流れるたびに布団の中に潜り込んで、ヘッドフォンでガンガン音楽を掛けながら気分を紛らわせていました。食べられる幸せに感謝です。

そんなこんなで、今年もウェブサイト「ヘタっぴなアルコール蒸留」及び「ファンタジィ事典」をよろしくお願いいたします。

2025年12月26日 白い食べ物三昧!!

このところ、お粥と素うどんだけの生活を強いられている八朔シータです。

さて、SNSに書くと心配されてしまうので、ここで記録しておこう。ずぅっと下腹部に違和感があって、たまたま仕事の時間が空いた隙をついて病院に行った。そうしたら、盲腸が疑われるとのことで大きな病院に移送された。でも、結果、大腸憩室炎と診断された。大腸にポケットみたいなのが出来て、そこに糞便が入り込んで炎症が起こるらしい。

というわけで、炎症を抑える薬を処方されて帰ってきた。以来、お粥と素うどん、豆腐だけの生活である。美味しいものを食べられるというのは、とても幸せなことだ。日常がいつ奪われるかは分からないものだ。もちろん、ね。治ればまた普通の食事生活には戻るのだろう。でも、結構、悶々としている。闘病生活は長そうだ。

2025年12月24日 マリ・ルイドを描いてみた。

メリー・クリスマス。クリスマスなのに体調を崩してチキンもケーキも食べることが叶わない八朔シータです!!

さて、本日はちょっと趣向を変えて、ウェールズ伝承の「マリ・ルイド」を描いてみた。

マリ・ルイドのイラスト

マリ・ルイドはウェールズに伝わる死と再生を司る精霊だ。頭はウマの頭蓋骨で、新年になると家々を訪問し、カタカタと歯を鳴らして子供を脅かす。まさにウェールズ版の獅子舞である。

家主はマリ・ルイドがやって来ても、おいそれとは家に立ち入らせない。いろいろと理由を捏ねて、立ち入りを拒否する。マリ・ルイド側も、ああだこうだ家主を論破していく。そして、押し問答の末に家に入り、ビールをねだり、家の中を走り回る。子供たちを追いかけまわす。そのような興成の即興劇みたいなものが、繰り広げられるらしい。最終的には訪れた家に幸運をもたらすらしいので、ナマハゲにも似た存在とも言えるかもしれない。

と言うことで、クリスマスなので、それにまつわるような形で、マリ・ルイドを載せてみた。

2025年12月20日 『ω城の惨劇』を読むために

忙しくて久しくまともに本屋に行けてなかった。久々に有隣堂に繰り出したら、森博嗣の『ω城の惨劇』が書店に並んでいた。10月に発刊されていたらしい。気づかなかった。そして、調べたら、どうやらこれでGシリーズは完結するらしい。なるほど。犀川創平&西之園萌絵シリーズ、瀬在丸紅子シリーズ、四季シリーズ、Xシリーズ、Wシリーズ、百年シリーズなど、いろいろなシリーズが出ていて、複雑怪奇な森ワールドを展開している。全部、追い掛けていて、ようやくGシリーズが完結する。

Gシリーズはこれまで『χの悲劇』と『ψの悲劇』が出ていて、エラリー・クイーンの『Xの悲劇』『Yの悲劇』のオマージュだ。ドルリー・レーンが主人公の悲劇四部作。『Zの悲劇』と『レーン最後の事件』が続く。だから、当然、森博嗣も『ωの悲劇』で締めるのかな、と思っていたし、そういうアナウンスがなされていた。それなのに『ω城の惨劇』が締めだった。ただ、悲劇四部作の最終巻の原題は『Drury Lane’s Last Case』だから、森博嗣のGシリーズ最終巻の英語副題「SAIKAWA Sohei’s Last Case」を鑑みれば、ある種、オマージュとしては成立している……のかもしれない。

さあ、読むぞ、と思ったんだけど、森博嗣のGシリーズを最後に読んだのはおそらく4年ほど前。最後の巻が島田文子が登場して、未来の話で、とても衝撃的だった記憶だけが残っていて、内容をすっかり忘れてしまった。犀川や西之園、瀬在丸や保呂草、四季、その他大勢の複雑な人間関係も、朧げになっている。うーん。そうか。せっかくなら、森博嗣のサーガを全部、再読破するか。

そう思って、『すべてがFになる』から読み始めることにした。そのうち、『ω城の惨劇』に辿り着く。1か月? 2か月? もしかしたら半年後かもしれない。でも、それでいいや、と思っている。そのくらいの時間軸でゆっくり読んで、『ω城の惨劇』に到達しようと決めた。

2025年12月17日 三つ目入道を描いてみた。

日本伝承の「三つ目入道」を描いてみた。

三つ目入道のイラスト

三つ目入道は、三つ目の大男で夜道で人を驚かせる。江戸時代の草双紙ではしばしば妖怪の親玉として多くの手下を率いている。『化物一代記』(作:伊庭可笑、画:鳥居清長)では人間として誕生し、三つ目入道に成長して妖怪の親玉になった。

実は今回、密かに「妖怪の親玉シリーズ」というのをやってみた。見越入道ぬらりひょんももんがあ、そして三つ目入道。いずれの妖怪たちも、妖怪の親玉である。江戸時代の草双紙では、断トツで見越入道に軍配が上がる。次点で三つ目入道。三番手がももんがあ。昭和に入ると、ぬらりひょんが妖怪たちの親玉になる。

見越入道のイラスト ぬらりひょんのイラスト ももんがあのイラスト 三つ目入道のイラスト

実は、他にも『稲生物怪録』だと山本五郎左衛門と神野悪五郎の二大巨頭が化け物たちを率いているし、『異境備忘録』では12人の魔王がいて、その筆頭は造物大女王だと言うし、いろいろといるんだけど、今回はこの4匹の妖怪にとどめてみた。そのうち、他の親玉も描いてみたいなあ。

2025年12月10日 ももんがあを描いてみた。

日本伝承の「ももんがあ」を描いてみた。

ももんがあのイラスト

着物を頭にかぶってモモンガの真似をして子供を脅かす遊びから発展したとされる妖怪。箱根の先に隠居した「廃れ者」妖怪の代名詞でもある。

ちなみに、最近はずぅっと、勝手に「妖怪の親玉」シリーズをやっている。見越入道ぬらりひょん、そしてももんがあ。ももんがあが江戸時代の庶民にとって妖怪の親玉的な存在だったかどうかは分からない。でも、赤本『是は御ぞんじのばけ物にて御座候』では化け物たちを率いて見越入道と戦っている。

十返舎一九の黄表紙『怪談深山桜』では、見越入道はももんがあから化け方のことごとくを伝授してもらって、化け物たちの総お頭に就任するのだから、もともとは偉かったと言えるだろう。

2025年12月6日 またもや「音楽深化論」がやってくれた!!

みのさんが主催の「音楽深化論 the battle」の第3回目大会が始まった。第2回で古山菜の花が圧倒的な存在感を見せつけたので、楽しみにしていた。そうしたら、のっけからやられた。Kokemaro(こけつまろびっツ)の『蚊の研究』を是非、お楽しみいただきたい。

徹頭徹尾、ナンセンス詩の極みで、意味が分からない。でも、雰囲気はある。結構、コメント欄では「歌詞がもっとよければ」的な意見が多い。でも、何だか分からない言葉の連なりからでも感じられるものはある。それをフィーリングで自由に感じとることこそが、こういうナンセンスな音楽へのアプローチであって、楽しみ方だと思う。意味が通る文章にしか意義を求めないのでは、ちょっと感性が足らなすぎる気がする。

それに、iTuneで楽曲をダウンロードしてみたら、彼らの「鳩」という楽曲があって、そちらはもっとずぅっと歌詞としては分かりやすい。こういうちゃんとした(?)歌詞というか、物語も作れるのだ。まあ、分かりやすいけれど、ナンセンスで不条理な世界は変わらないんだけど。「鳩」なんかは、ある種の筋肉少女帯のような雰囲気もあったりする。

女性のコーラスが途中から入ってきて、いい雰囲気になる。これにも批判は集まっていて、もっと上手な歌手がいるだろうという批判なんだろうけれど、でも、この中途半端さ、発展途上な感じの生っぽさに違和感があって、味があって、この楽曲の雰囲気に合っている。狙ってやっているのか、偶然、こういう形になったのかは分からないけれど、個人的には、このまんまで突き進んで欲しいなあと思ったりする。何て言うんだろう。滅茶苦茶上手なバックバンドの上に、男性ボーカルと女性コーラス、歌詞の生み出す嘘臭さ、作り物みたいなざらざら感みたいなものが、とてもよい味になっていると思っている。

2025年12月3日 ぬらりひょんを描いてみた。

日本伝承の「ぬらりひょん」を描いてみた。

ぬらりひょんのイラスト

ぬらりひょんは鳥山石燕の『画図百鬼夜行』などに描かれる謎の妖怪。昭和の妖怪本では、他人の家に勝手に上がり込んで、まるで家人のようにお茶などを飲んでくつろぐと解説されている。アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』では、日本妖怪たちの総大将みたいな位置づけになっている。『ぬらりひょんの孫』でも、鬼太郎のイメージは踏襲されている。

このように、妖怪たちの親玉と言われることも多いが、実際のところ、江戸時代の文献では、解説などが何もない絵だけの妖怪なので、その正体は不明である。むしろ、江戸時代の草双紙の中では、妖怪たちの親玉が誰かという勝負をしたら、間違いなく、見越入道に軍配が上がるだろう。