ブラウニー
分 類 | ヨーロッパ伝承(スコットランド伝承、イングランド伝承) |
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Brownie(ブラウニー)《茶色いヤツ》【英語】 | |
容 姿 | 子供くらいの大きさ。全身、茶色い毛に覆われ、茶色いボロをまとう。 |
特 徴 | 家憑き妖精。やり残した家事を手伝ってくれる。 |
出 典 | - |
「茶色さん」と親しまれる家憑き妖精!?
ブラウニーはイギリスのスコットランドやイングランドの伝承に登場する家憑き妖精。子供くらいの大きさ(90センチメートル程度)で、全身、茶色い毛に覆われていて、茶色いボロをまとっているため、「ブラウニー(茶色いヤツ)」と呼ばれている。普段は恥ずかしがってあまり姿を現さないが、夜、家人が寝静まった頃に、家人がやり残した仕事(草刈りや脱穀、家畜の番など)を手伝ってくれる。お礼にコップ一杯のミルクやパン1切れなどを与えると喜んで手伝ってくれる。しかし、お礼の質を落としたり、ブラウニーの仕事ぶりに文句を言ったりするといなくなってしまう。また、ボロをまとっているからと洋服を新調してやると二度と現れなくなる。妖精の国に新しい服を自慢しに行くのだとも言われている。
コーンウォール地方では、ブラウニーが蜜蜂の守護者であると考えられていて、空き缶を叩いて「ブラウニー」と呼ぶと、ブラウニーが蜜蜂を駆り集めてくれると信じられている。
基本的にはブラウニーは善良であるが、対価を十分に与えなかったり、いじめたり蔑ろにしたりすると、性悪のボガートになってしまうことがある。こうなってしまうと、家に憑いて離れなくなり、家を散らかし、畑をダメにするなど、害をなすようになってしまう。
《参考文献》
- 『Truth In Fantasy 事典シリーズ 2 幻想動物事典』(著:草野巧,画:シブヤユウジ,新紀元社,1997年)
- 『妖精 Who's Who』(著:キャサリン・ブリッグズ,訳:井村君江,ちくま文庫,1996年〔1979年〕)
- 『妖精事典』(編著:キャサリン・ブリッグズ,訳:平野敬一/井村君江/三宅忠明/吉田新一,冨山房,1992年〔1976年〕)
Last update: 2024/04/29