2026年1月8日 遅ればせながらの「あけおめ」

あけましておめでとうございます……というには時期を逸している感もあるのですが、改めまして、あけましておめでとうございます。八朔シータです。

実は年末に憩室炎を患って自宅療養していたのですが、結局、下腹部の痛みは快方に向かわず、遂には足の付け根が千切れるような痛みを伴うようになったので、正月はずぅっと入院していました。どうやら、憩室が少し破れて、膿が回って足に痛みが出ていたようでした。ようやく体調が回復して、無事に退院しましたので、こうして、日々の雑記を更新している次第です。

そのような次第で、何かとバタバタした年始年末でした。ここ十数年、必ず1日には「日々の雑記」で新年の挨拶を書いてきているので、こんなに遅いご挨拶になってしまったのは初めてのことです。最近、少しだけSNSにも前向きになって、「日々の雑記」もちょっとだけエンジンを入れていたところだったので、なかなか人生、うまく行かないものですね。

入院中、大腸を休めるために、5日間くらい点滴のみで絶食でした。毎回、食事の時間になると「栄養部です。お食事の準備ができましたのでご準備ください」と院内放送が流れるのですが、食べられないというのはつらいものですね。放送が流れるたびに布団の中に潜り込んで、ヘッドフォンでガンガン音楽を掛けながら気分を紛らわせていました。食べられる幸せに感謝です。

そんなこんなで、今年もウェブサイト「ヘタっぴなアルコール蒸留」及び「ファンタジィ事典」をよろしくお願いいたします。

  

2026年1月9日 箱根の先の化け物たち

毎年、新年には雑誌を1冊、刊行している。年末、体調は崩していたものの、12月初旬には準備ができていたので、今年も無事に刊行できた。家族の1年間をまとめた冊子なので、基本的には雑誌の中心は息子の成長だったり、その年のボクたちの生活が中心になる。そんな中、見開きで江戸時代の草双紙についてまとめるコーナを作ってみた。

江戸時代の草双紙

大抵、こういう妖怪のコーナというのは、ボクの自己満足であって、みんな、読み飛ばすのだと思う。息子の成長や妻の動向の方が、一般受けしている。でも、今年はちょっと反響があった。大河ドラマ『べらぼう』のお陰かもしれない。まあ、ボクも『べらぼう』に感化された側面もあって、草双紙についてまとめてみた。見越入道を軸に「箱根の先」というキーワードでまとめてみた。

結構、年配の人たちから、『べらぼう』観ていたよ、みたいなメッセージをいただいた。こういうのって、タイミングだなあと思う。

……というわけで、年末に妖怪の親玉をシリーズで描いていたのは、この雑誌の特集をまとめてみたかったからなのである。いずれ、江戸時代の草双紙についてはどこかでまとめてみたいなあ。

  

2026年1月10日 デュラハンを描いてみた。

あ、そうだ。年賀状用に今年、描いた絵はアイルランド伝承のデュラハンだ。ウマが馬車を牽くという難易度の高いイラストに挑戦してみた。

デュラハンのイラスト

実は、12年前は首切れ馬に跨った夜行さんを描いているので、「本質的にウマの妖怪ではないものを描く」というひねくれ具合は12年経っても変わっていないと言える。今回など、デュラハンを牽くウマにフォーカスを当てているので、尚更、本質からは離れている。

でも、死すべき人間の前に現れて、死者を墓場まで連れて行くという「死の馬車」という個別の伝承がアイルランドにはあって、首なし妖怪のデュラハンと統合したとも言える。だから、まあ、本質的にはこの馬車も妖怪と言えば妖怪だ。そんなイメージで描いてみた。

それにしても、デュラハンを描こうと決めて、ファンタジィ事典を探したら、デュラハンが立項されていなかった。あんなに有名な妖怪なのに、載っていなかったのだ。ちょっとビックリして、大慌てで立項した次第。こういうこともある。結構、洩れなく更新するように心掛けているのに、有名なものが抜け落ちていることはよくある。わっはっは。

  

2026年1月11日 『韓国妖怪図鑑』よりホニョ(虎女)

2026年になって早々に入院していた八朔シータです。

さて、年始はずぅっと入院していたので、病院でやることがなかったので、コ・ソンベ(고성배)氏の『韓国妖怪図鑑(한곡 요괴 도감)』を読んで訳していた。4分の1くらい読めたので、それを順次、ウェブサイト「ファンタジィ事典」に反映させていこうと思っている。

まずはホニョ(虎女)から解説してみたい。実は『韓国妖怪図鑑』では「金現感虎(キムヒョンカムホ)」という名称で立項されていた。「金現(キム・ヒョン)に感動したトラ」みたいな訳になると思う。こういう有名な物語が韓国ではよく知られていて、人間の女に化けたトラがキム・ヒョンという男性が熱心に仏に祈るのに感銘を受け、自分の命を犠牲にしてキム・ヒョンを出世させたという物語だ。ホニョ(虎女)は、わざと市場で暴れて、キム・ヒョンに自分を退治させることで、キム・ヒョンを王に認めさせるという筋書きだ。

この「金現感虎(キムヒョンカムホ)」の物語に登場する女性には名前がない。ファンタジィ事典では、ホニョ(虎女)という名称で立項してみた。

ちなみに、ずぅっと念願だった朝鮮半島の地図も作成してみた。金現感虎の舞台となった興輪寺を、折角、作成した地図に明示してみた。

興輪寺の場所

きっと、ホニョ(虎女)をファンタジィ作品に登場させるとしたら、愛する男性を必死で護る過保護で献身的なトラの妖怪というイメージになるのだろうなあ。ふふふ。

  

2026年1月12日 すべては『すべてがFになる』から始まった。

年末・年始と隊長さんが絶婦長さんで、仕事も休んでいた八朔シータです。ふふふ。

そんなわけで、2025年12月20日に『ω城の惨劇』を読むためにの記事でも書いたとおり、森博嗣の本を再読している。すでにS&Mシリーズは読破して、Vシリーズに突入している。多分、S&Mシリーズを読んでいたのは大学生の頃だと思う。あれから20年くらい経つのに、全然、思想が古くならない。むしろ、先見の明があるというか、現在を見事に予想していて、再読してビックリする。

『すべてがFになる』が刊行されたのが1996年らしい。S&Mシリーズ最後の『有限と微小のパン』は1998年。たった2年間で、これらの10冊が書かれたことになる。ものすごい刊行スピードだ。

面白いのは、登場人物たちがケータイを当たり前に使っていないことだ。SNSもなくて、htmlのタグ打ちっぽいウェブサイトを見たり、PCでメールしたりしている。ボクが大学に入学したのが2001年。まさにそんな時代だったなあ。大学のパソコンでみんなで同じウェブサイト(当時はホームページと呼んでいた)を見てゲラゲラ笑っていた。それなのに、作中では仮想現実やAIの世界が構築されていて、今、まさにそれが実現して、社会が変容した。その変容した先にある生き方を予見していた。

というわけで、年末・年始で何とかS&Mシリーズ10冊を読破できたので、次はVシリーズ10冊を読み進めていこうと思っている。ふふふ。