トゥンガプチュイ
| 分 類 | 朝鮮伝承 |
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둔갑쥐 〔dun-gap-jwi〕《遁甲ネズミ》【朝鮮語】 | |
| 容 姿 | ネズミの妖怪。 |
| 特 徴 | 爪を食べてその人間そっくりに化ける。 |
| 出 典 | - |
そっくりに変身する妖怪ネズミ!?
トゥンガプチュイは朝鮮半島の伝承に登場するネズミの妖怪。人間が捨てた爪を食べて、その人物に化けることができる。凄まじいのは、爪からその人物の知識や記憶なども全て吸収してそっくりに化けてしまうため、家族でもなかなか見分けることができない点だ。
朝鮮半島に広く知られる昔話「トゥンガプチュイ説話(変身ネズミ)」では、ある家の息子が勉強のために旅に出た。息子は宿に滞在しながら夜に爪を切って、そのまま適当に捨てた。それをトゥンガプチュイが食べて、息子に化けて家に戻り、息子の振りをして暮らし始めてしまう。
3年が経って息子が帰宅すると、自分と瓜二つの人物が家族と暮らしていて驚く。家族はどちらが本物かを見極めようといろいろと質問するが、トゥンガプチュイは爪を食べて同じ知識と記憶を持っているため、全く見分けがつかない。結局、3年間家族と一緒に暮らしていたトゥンガプチュイの方が最近の家の事情をよく分かっていたため、本物が家を追い出されてしまう。
その後、家を追い出された本物の息子は、僧侶の助言どおりに、ネコを連れて家に帰る。すると、トゥンガプチュイはあっという間にその正体を現して逃げていったという。
一説ではトゥンガプチュイは夜中に活動を活発化させるようだ。爪を切ってしばらくすれば人間との繋がりは次第に薄れていくようだが、切りたての爪には人間との繋がりがとても強いという。だから、夜中に爪を切って捨てると、トゥンガプチュイにとっては格好の餌食となる。このため、今でも韓国の年配者は「切った爪は紙に包んでゴミ箱の奥に捨てるべきだ」と言うことがある。
《参考文献》
- 『한곡 요괴 도감』(著:고성배,2019年)(韓国語)
Last update: 2026/01/17
