サシクチュ(蛇食蛛)

分 類朝鮮伝承
名 称 사식주sa-sig-ju〕(サシクチュ)《蛇食蛛》【朝鮮語】
容 姿鋭い牙を持つクモ。
特 徴ヘビを捕らえて喰らう。毒ヘビに噛まれた際、傷口に当てると毒を吸い出す。
出 典李瀷『星湖僿説』(1760-1770年)ほか

ヘビをも狙うクモ!?

サシクチュ(蛇食蛛)はヘビを食べるクモの妖怪。サシクチュは鋭い牙を持ち、口から糸を吐き出して頑丈な巣をつくってヘビを捕らえて食べるという。また、ヘビの毒にも耐性があり、毒を吸い出す能力もあるようだ。そのため、毒ヘビに噛まれた場合、素早くサシクチュを傷口に当てると、毒を取り除くことができる。ただし、サシクチュに噛まれないように注意する必要はある。

李瀷(イ・イク)の『星湖僿説(ソンホサソル)』(百科事典的な随筆集)(1760-1770年)の第6巻にサシクチュが載っている。イ・イクはは安山(アンサン)に居を構えていたが、自らサシクチュを目撃したようだ。

あるとき、イ・イクが庭を散歩していると、ヘビがクモの巣に掛かっているのを発見した。ヘビは雁字搦めにされていて、クモはヘビにしがみついて体液を吸っていた。ヘビに噛まれたとき、そのクモを捕まえて傷口に当てたら毒を吸い取ってくれたと言う人もいて、何度か試したら実際に効果があったようだ。

安山の場所

なお、『星湖僿説』にはこのクモの名前は記載されていない。『韓国妖怪図鑑』の筆者であるコ・ソンベ氏が『星湖僿説』のエピソードからサシクチュと命名したものである。

ちなみに、アメリカ南西部に棲息するクロゴケグモなどは実際にヘビを食べることもあるという。

《参考文献》

  • 『한곡 요괴 도감』(著:고성배,2019年)(韓国語)

Last update: 2026/01/24

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