ミョドゥサ

分 類朝鮮伝承
名 称 묘두사Myodusa〕(猫頭蛇)(ミョドゥサ)【朝鮮語】
容 姿子ネコの頭、ヘビの身体を持つ獣。
特 徴青い気を放ち、病を癒す。射殺した男に幸運をもたらした。
出 典李德馨『松都記異』(1631年)ほか

青い気は病を癒す!?

ミョドゥサは朝鮮の伝承に登場する聖獣。子ネコの頭にヘビの身体を持った獣で、 李德馨(イ・ドクション)の『松都記異(송도기이)』(1631年)に登場する。松島(ソンド)の花藏寺という寺院の裏にある洞窟の奥深くに棲んでいた。雨が降るたびに青い気を放っていたという。この青い気には治癒の力があって、病気の僧侶が洞窟の前に座ったら治ったとされる。そのため、人々はミョドゥサを祀って、線香や食べ物を供えるようになった。

このような習慣が50年ほど続いたある日、老婆が病気の子供を連れてミョドゥサの棲む洞窟の前で祈りを捧げているところに、長湍(チャンダン)から朴萬浩(パク・マンホ)という男がやってきた。ちょうどミョドゥサが洞窟から頭を出して食べ物を食べようとしていたところだった。パク・マンホは驚いて矢で射たところ、一撃で頭を貫いた。僧侶たちが驚いて駆け寄ったが、ミョドゥサは息を引き取っていた。パク・マンホはそのまま立ち去った。

その後、パク・マンホはとんとん拍子に出世した。後にパク・マンホは「自分の幸運はミョドゥサを射殺したことに由来する」と自慢したとされる。彼だけでなく、彼の子孫も繁栄したという。

《参考文献》

Last update: 2025/01/15

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