ヴァン
分 類 | 北欧神話 |
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Vanr(ヴァン)《光輝くもの》【古ノルド語】 複数:Vanir(ヴァニル)【古ノルド語】 | |
容 姿 | 美しい神の一族。 |
特 徴 | アース神族とヴァン神族で抗争があったが、和解した。 |
出 典 | 『巫女の予言』ほか |
ヴァン神族は北欧神話の神々の一族。オージン率いるアース神族に対して、ニョルズ、フレイ、フレイヤはヴァン神族の出身である。ヴァナヘイムに住んでいる。ヴァン神族の魔女グッルヴェイグがアース神族の暮らすアースガルドにやってきたことで、両神族の間で抗争があったとされるが、相互に人質を交換して和解した。アース神族からはミーミルとヘーニルがヴァナヘイムに派遣され、ヴァン神族からはニョルズ、フレイ、フレイヤがアースガルドに派遣されたという。ヘーニルは見栄えがよかったが、何かを決断するときには常にミーミルに相談していたため、ヴァン神族は怒ってミーミルの首を刎ねて、首をオージンにところに送り返したという。オージンはミーミルの首を蘇生させ、助言を求めた。
ヴァン神族は未来を見通すことができ、また、セイズという魔術に長けていたとされる。
アース神族とヴァン神族の対立の物語は、古代ゲルマン民族古来の発想で、インド神話のアスラ族とデーヴァ族などに同様の対立構造を見ることができる。
《参考文献》
Last update: 2021/10/01