エキドナ
分 類 | ギリシア神話 |
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Ἔχιδνα〔Ekhidna〕(エキドナ)《マムシ》【古代ギリシア語】 | |
容 姿 | 上半身は女性、下半身は大蛇。 |
特 徴 | 家畜や旅人をさらって喰らう。テューポーンなどと交わってさまざまな怪物たちの母となる。 |
出 典 | ヘーシオドス『テオゴニアー』(前7世紀)他 |
名立たる怪物たちの母!!
エキドナはギリシア・ローマ神話に登場する怪物。腰から上は美しい女性だが、腰から下は大蛇という姿で、キリキア(現在のトルコ南部)に棲み、美しい上半身だけを見せて旅人を誘惑し、さらって喰っていたという。大地ガイアと奈落タルタロスの子供とも、海神ポルキュースとケートーの子供とも言われる。
エキドナはさまざまな怪物たちの母として知られる。ギリシア神話最大の怪物であるテューポーンを夫にして、双頭の猟犬オルトロス、冥府の番犬ケルベロス、レルネー沼の毒蛇ヒュドラー、混合怪物キマイラなど、ギリシア・ローマ神話に登場する有名な怪物たちを産んでいる。また、テューポーン亡き後、オルトロスと交わって、スピンクスやネメアーの獅子などを産んでいる。その他にも、プロメーテウスの肝臓をついばむカウカーソスの鷲、黄金の羊毛を守護するコルキスの竜、黄金の林檎を守護するラードーンなどもエキドナの子供たちとされる。このように、さまざまな怪物と結び付けられ、まさに彼女は怪物たちの母である。
英雄ヘーラクレースとも関係を持っていて、彼との間にスキュテスという男性を産み、彼がスキティア族の祖になったという。エキドナは本来、黒海沿岸地方の女神だったのかもしれない。
また、エキドナは不死だとされることもあるが、ペロポネーソスで家畜を襲っていた際に、眠っている隙をつかれて、百眼巨人のアルゴスに退治されたという伝承も残っている。
《参考文献》
- 『Truth In Fantasy 事典シリーズ 2 幻想動物事典』(著:草野巧,画:シブヤユウジ,新紀元社,1997年)
- 『ギリシア・ローマ神話辞典』(著:高津春繁,岩波書店,1960年)
《参考文献》
- 『ギリシア・ローマ神話辞典』(著:高津春繁,岩波書店,1960年)
Last update: 2015/02/22