ドゥルガー
分 類 | インド神話 |
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दुर्गा 〔durgā〕(ドゥルガー)【サンスクリット】 | |
容 姿 | 3つ目で10本の腕を持つ女神。 |
特 徴 | 戦いの女神。魔王マヒシャースラを退治した。 |
出 典 | 『デーヴィー・マーハートミャ』(4~6世紀)ほか |
アスラ族を駆逐する戦いの女神!?
ドゥルガーはインド神話に登場する戦いの女神。3つ目で、10本の腕を持ち、ライオンに乗る。魔王マヒシャースラを倒すために神々によって生み出された。マヒシャースラは修行してブラフマーより「男」には負けないという能力を与えられていた。そして、インドラを破ると、天界からデーヴァ族(神々)を追放した。「男」に負けない能力のため、人間の男性も男性神もマヒシャースラを倒せないため、神々は力を結集して若く美しい女神を造り出した。これがドゥルガーで、パールヴァティーの恐ろしい側面と解釈された。ドゥルガーは魔王マヒシャースラ率いるアスラ族を次々と倒し、マヒシャースラにとどめを刺した。
その後、マヒシャースラの無念を晴らすためにシュムバとニシュムバがアスラ族を率いて神々と戦ったときにも、ドゥルガーはアスラ族と激しく戦った。アスラ族のひとりのラクタビージャは、血を流すたびに、血から次々と分身が生まれ、神々を圧倒した。ドゥルガーはこれに激しく怒り、身体を黒く染めた。すると額からカーリー女神が誕生し、アスラ族はカーリーによって次々と倒された。さらにドゥルガーは逆立つ髪の毛から8人の戦いの女神を生み出してシュムバとニシュムバを圧倒して退治した。
ドゥルガーは、元々、デカン高原のインド先住民が崇拝していた女神がインド神話に取り込まれたものと考えられている。
《参考文献》
Last update: 2020/06/29