カーリー
分 類 | インド神話 |
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काली 〔kālī〕(カーリー)《黒》【サンスクリット】 | |
容 姿 | 黒い肌。長い舌。4本の腕。髑髏や生首などで飾る。 |
特 徴 | ドゥルガー女神の怒りから誕生。血と殺戮を好む戦の女神。 |
出 典 | 『デーヴィー・マーハートミャ』(4~6世紀)ほか |
ドゥルガー女神の怒りから誕生した戦の女神!?
カーリーはインド神話において血と殺戮を好む戦の女神。シヴァの妻のひとり。青みがかった黒い肌で、3つの目、4本の腕を持ち、刀や斬り落とした生首などを持ち、長い舌を垂らし、髑髏や生首をつないだ首飾りや、切りとった手足の腰巻をしている。シヴァの妻のひとりであるドゥルガーがシュムバ、二シュムバという兄弟のアスラ族(魔族)と戦ったとき、怒りで黒く染まった女神の額から出現し、アスラ族を殺戮した。また、ラクタビージャというアスラ族は自分の血液から分身をつくることができたが、カーリーはその血液すべてを吸い尽くして倒した。そうして、カーリーは勝利に酔って踊り始めたが、激しい踊りに大地が砕けそうになったため、シヴァが足元に横たわって衝撃を緩めた。そのため、しばしば、シヴァの腹を踏みつけて舌を出して踊るカーリーの絵が描かれる。
ちなみに19世紀半ばまで、タギーと呼ばれるカーリーを信奉する宗教団体がいて、カーリーへの供物として、信者は毎年、一人以上の人間を殺すように義務づけられていた。血液はカーリーに奉げられるため、黄色いスカーフで裕福な旅人を絞殺し、荷物を奪って富を蓄えた。
《参考文献》
Last update: 2020/06/17