ヨゲンノトリ
分 類 | 日本伝承 |
---|---|
ヨゲンノトリ【日本語】 | |
容 姿 | 白と黒の頭を持った双頭のカラス。 |
特 徴 | 疫病の流行などを予言し、自分の姿を描くように伝えた。 |
出 典 | - |
熊野七社大権現の武徳を表わす双頭のカラス!?
ヨゲンノトリは安政4年(1857年)12月、加賀国白山にあらわれた黒と白の2つの頭を持った不思議な鳥。「来年の8月・9月に世の中の9割の人が死ぬが、私の姿を朝夕に拝めば難を逃れられる」と告げ、次の年にコレラの大流行でたくさんの人が亡くなったという。山梨県市川村の喜左衛門が「暴瀉病流行日記」に残した。この鳥は熊野七社大権現のすぐれた武徳をあらわすカラスだとされる。
2020年、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中で、山梨県立博物館の学芸員がアマビヱに似ていることに気づいて公開し、注目された。
このような疫病退散を願う予言獣は人魚系のジンジャヒメ、猿系のアマビコ、半人半獣系のクダンなど、日本各所にさまざま伝わっているが、ヨゲンノトリはそれらに着想を得て生まれた派生形だと考えられる。
《参考文献》
Last update: 2021/01/16