シュウ

分 類エジプト神話
名 称 𓈙𓆄𓅱𓀭 〔šw〕(シュウ)《持ちあげる》【古代エジプト語】
容 姿ダチョウの羽毛を頭に飾った男性神。
特 徴大気の神。天と地を引き離した。
出 典

天と地を引き離す大気の神!?

シュウはエジプト神話の大気の男神。ダチョウの羽毛を頭に飾った男性の姿をした神で、ウアス杖とアンクを持っている。イウヌゥ(ヘリオポリス)の創世神話によれば、創造神テム(アトゥム)の自慰行為によって、湿気の女神テフヌゥトとともに誕生した。シュウとテフヌゥトは夫婦となり、大地の男神ゲブと天空の女神ヌゥトをもうけた。ゲブ(大地)とヌゥト(天空)が抱き合って離れないため、シュウは無理矢理に間に入り、天と地を引き離した。横たわるゲブ(大地)の上にシュウ(大気)が立ち、両腕を持ちあげてヌゥト(天空)を押し上げている図像はよく知られている。

次第にテムが太陽神ラーと習合するようになると、大気が太陽の光や熱を伝えるものと考えられ、太陽信仰と結び付けられた。太陽神が夜間、冥界を旅するときにはシュウが太陽を守護すると考えられるようになった。また、大気は呼吸や息吹とも関連づけられ、シュウが毎朝、太陽神に生命を吹き込むと考えられるようになった。

《参考文献》

Last update: 2020/04/25

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