ネベトフゥト(ネフティス)
分 類 | エジプト神話 |
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𓎟𓏏𓉗𓏏𓉐𓁐 〔nbt-ḥwt〕(ネベト・フゥト)《館の女主人》【古代エジプト語】 | |
容 姿 | 館のヒエログリフを頭の上に戴いた女神。 |
特 徴 | アセト女神と対になって葬儀を司る。 |
出 典 | - |
夫セテクに背いて兄ウシルの復活に協力!?
ネベトフゥトはエジプト神話の女神。古代ギリシア語の「ネフティス」という呼称の方がよく知られている。ネベトフゥトは《館の女主人》という意味で、館を表わすヒエログリフを頭に戴いた姿で描かれる。しかし、何故彼女が《館の女主人》という名前なのか、その由来ははっきりしていない。葬祭を司る女神である。
イウヌゥ(ヘリオポリス)の創世神話の中で、ゲブ(大地)とヌゥト(天空)の末子として、ウシル(オシリス)、アセト(イシス)、セテク(セト)とともに生まれてきた。ネベトフゥトはセテクを夫としたが、セテクとの間には子供をもうけなかった。代わりにウシルを酒で酔い潰して、不義の子としてインプゥ(アヌビス)を身籠ったという。
さて、この4兄弟では、長男のウシルが最初のエジプト王となって地上を統治したが、セテクはウシルを殺害して王権を奪った。その際、ウシルの身体はバラバラにされ、ナイル川に投げ込まれた。ネベトフゥトはセテクの妻の立場でありながら、アセト女神とともにウシルの身体を拾い集めて復活させた。このため、葬儀を司り、王を復活させる女神となり、アセトと対になって崇拝される。棺の足元にアセト、頭元にネベトフゥトが描かれる。
《参考文献》
- 『図説 古代エジプト誌 古代エジプトの神々』(著:松本弥,弥呂久,2006年)
Last update: 2020/04/25