ヴェー

分 類北欧神話
名 称 (ヴェー)【古ノルド語】
容 姿男神。
特 徴世界創造と人類創造に関わった三兄弟。
出 典スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』(13世紀頃)、『詩のエッダ』(13世紀頃)ほか

原初の巨人を殺害し、世界を創造した三兄弟!?

ヴェーは北欧神話で世界創造に関与する三兄弟の1人。最高神オージンヴィリ、ヴェーの三兄弟は協力して原初の巨人ユミルを退治した。このときにユミルから流れ出した大量の血液により、巨人族は押し流され、滅んでしまったが、一組の巨人族だけが密かに生き残ったため、やがて巨人族は増え、神々と抗争するようになる。

ユミルは非常に巨大な巨人だったので、三兄弟は巨人の身体からこの世界をつくった。巨人の身体は大地に、血液は海や川に、骨は山に、歯は岩石に、髪の毛は草花に、睫毛は人間の国ミズガルズを囲う防壁に、頭蓋骨は天に、そして脳髄は雲になった。

また、トネリコの木とニレの木から最初の人間をつくったのもこの三兄弟である。オージンは命と魂を、ヴィリは動く力と知性を、ヴェーは言語、聴覚、視覚をそれぞれ与えたという。

世界創造と人類創造に関与した一方で、その後、ヴィリとヴェーが活躍する神話はほとんど残されていない。兄弟たちはオージンが不在の間、オージンの妻フリッグと性的関係を結んだことをロキに暴露されている。

Last update: 2019/11/10

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