ロビン・グッドフェロー
| 分 類 | イギリス伝承 |
|---|---|
| Robin Goodfellow(ロビン・グッドフェロー)【英語】 | |
| 容 姿 | 上半身が人間、下半身がヤギ。 |
| 特 徴 | 家憑き妖精。悪戯妖精。 |
| 出 典 | シェイクスピア『真夏の夜の夢』(1595頃)ほか |
ロビン・グッドフェローはイングランド伝承では有名ないたずら妖精である。パックとかホブゴブリンなどと同一視されることも多い。若い男性の上半身にヤギの下半身という姿で、まるでギリシア・ローマ神話のパーンのような恰好で描かれることが多い。さまざまなものに変身して人間をからかったり、旅人を道に迷わせたりする。また、家事を手伝ってくれる善良な性質もある。しばしば、箒を持って描かれるのは、この妖精が家事を手伝ってくれるからである。妖精王オーベロンの息子という説もある。
イングランドの悪戯妖精
ロビン・グッドフェローはイングランド伝承に登場するいたずら好きの妖精で、ウィリアム・シェイクスピアなどのエリザベス朝の文学作品によく登場する。悪ふざけが大好きで、さまざまなものに変身して、人間にいたずらを仕掛け、たとえばウマに変身して背中に乗った人間を連れ回したり、ウィル・オ・ザ・ウィスプのように火の玉になって夜道で人間を迷わせたりする。「Robin Goodfellow has been with you tonight(今晩はロビン・グッドフェローが一緒にいた)」という表現があって、これは《道に迷った》という意味で用いられる。ロビン・グッドフェローに道を迷わされないようにするために、帽子や外套を裏返しに着るという風習もあった。とは言え、ロビン・グッドフェローのいたずらは人を死に至らしめるような悪質なものではない。
ロビン・グッドフェローの名前そのものは1489年に「ロビン・グッドフェローは実在する」と記録されている。しかし、レジナルド・スコットは1584年に「人々はロビン・グッドフェローの存在を信じなくなってきた」と書いている。
ロビン・グッドフェローは家憑き妖精で、家に棲みついて、夜中に家人がやり残した家事を手伝ってくれることもある。そういうときにはボール1杯のクリームをお礼に与えると満足してしまうという。しかし、お礼を御馳走しないと妖精が大暴れして大混乱になることもある。また、お礼に新しい服を新調してしまうと二度と現れないという性質もあって、これらの性質はブラウニーとそっくりである。
ロビン・グッドフェローは一般的には上半身が人間の男性、下半身がヤギの姿で、ヤギの耳と角とをはやしているなど、ギリシア・ローマ神話のパーンのような姿をしていることが多い。家事を手伝う象徴なのか、箒や脱穀用の竿などを持って描かれることも多い。
妖精王オーベロンの息子!?
シェイクスピアのいくつかの作品の中で、ロビン・グッドフェローは妖精王であるオーベロンの子供ということになっている。17世紀の小冊子『ロビン・グッドフェロー:悪ふざけと陽気ないたずら』(1628年)では、ロビン・グッドフェローはオベローン王と田舎娘との間に生まれた妖精と人間の合いの子、半妖精として描かれていて、最初は母親の家で人間として暮らしていたという。母親はロビン・グッドフェローのいたずらに散々、振り回されていたようだ。6歳になって、ロビンは家を出る。彼は妖精の夢を見る。目覚めると彼の傍らには黄金の巻き物が置いてある。この巻き物は父親オーベロンからの贈り物で、何にでも変身できる方法が説明されていて、悪を挫き、善を助けるために用いるように指示されていた。ロビンは父親の言いつけを守り、妖精になったのだという。
《参考文献》
- 『図説 幻獣辞典』(著:幻獣ドットコム,イラスト:Tomoe,幻冬舎コミックス,2008年)
- 『シリーズ・ファンタジー百科 世界の妖精・妖怪事典』(著:キャロル・ローズ,監訳:松村一男,原書房,2003年〔1996年〕)
- 『Truth In Fantasy 事典シリーズ 2 幻想動物事典』(著:草野巧,画:シブヤユウジ,新紀元社,1997年)
Last update: 2011/04/26
