ネティ

分 類メソポタミア神話
名 称 𒀭𒉈𒋾 〔d.ne-ti〕(ネティ)【シュメル語】
容 姿
特 徴冥府にある7つの門を守護する門番。
出 典『イナンナの冥界降り』ほか

イナンナを無力化した冥府の門番!?

ネティはメソポタミア神話に登場する冥界の門番。『イナンナの冥界降り』の中で、イナンナは冥界も支配しようと天から冥界へと降りていく。冥界には7つの門があり、門番としてネティが立っていた。ネティは冥界の女王であるエレシュキガルにイナンナの訪問を伝えると、エレシュキガルはイナンナの衣服を1枚ずつ剥ぎ取るように指示をした。ネティはイナンナを冥界へと案内する。7つの門をくぐるたびに、イナンナの頭飾り、首飾り、胸飾り、腕輪、笏など、1つ1つ、剥ぎ取られる。「これはどういうことか?」とイナンナが問うたびに、ネティは「お静かに。冥界の聖なる力が働きました」と答える。そして、最終的に7つ門をくぐったイナンナは全ての衣装を剥ぎ取られ、裸になり、そして無力となって冥界の女王エレシュキガルの前に通される。イナンナはエレシュキガルを玉座から立ち上がらせると、自分がそこに座った。すると7人の裁判官が死を宣告し、イナンナは死体となって吊るされた。

その後、エンキの助力によってイナンナは復活するわけだが、いずれにしても、ネティはエレシュキガルに仕える忠実な部下で、冥府を守護する門番である。

《参考文献》

Last update: 2020/07/24

サイト内検索