ミトラ

分 類インド神話
名 称 मित्रmitra〕(ミトラ)《契約》【サンスクリット】
容 姿男性神。
特 徴アーディティヤ神群のひとり。契約を司る。
出 典『リグ・ヴェーダ』(前1500-900年)ほか

友情を司り神さま!?

ミトラはインド神話に登場する契約を司る神。友情の守護神でもある。『リグ・ヴェーダ』ではアディティの産んだアーディティヤ神群(太陽神の集団)のひとり。プラーナ文献では、アーディティヤ神群は12人とされ、それぞれの担当する1か月間は戦車に乗って天空を駆けるとされた。同じアーディティヤ神群のヴァルナとは表裏一体で、ミトラが契約を司り、ヴァルナが契約の履行を監視して違反した者に罰を与える。ミトラが朝の上昇する太陽として表現され、ヴァルナが夕方の沈む太陽として表現されることもある。

インドでは初期にしか信仰されなかったが、イラン系のゾロアスター教ではミスラとして崇拝され、マニ教に取り込まれて太陽神になった。その後もミスラ信仰はギリシアやローマに伝播し、太陽神ミトラースになった。一説では、キリスト教の天使であるメタトロンや仏教のマイトレーヤ(弥勒菩薩)もミトラ/ミスラを起源とするとされている。

《参考文献》

Last update: 2020/10/10

サイト内検索