ミスラ

分 類ペルシア・ゾロアスター神話
名 称 𐬨𐬌𐬚𐬭𐬀‎〔miθra〕(ミスラ)【アヴェスター語】
容 姿太陽光線の後光を持った男性神。
特 徴軍神。光明神。契約や司法を司る。
出 典『アヴェスター』(6世紀頃)ほか

契約を象徴するゾロアスター教の神ミスラ

ミスラはゾロアスター教に登場する《契約》の神さま。インド神話に登場するミトラと同じルーツを持つ神さまで、アーリア人共通の非常に古い神さまである。

本来はアフラ・マズダーと肩を並べるほどの強力な神さまだったが、ゾロアスター教ではアフラ・マズダーを絶対神として位置づけたため、下位の神々であるヤザタの地位に落とされた。けれども契約の神、司法の神、光明神、軍神として民衆には広く崇拝されていた。千の耳と万の目によって世界中を監視しているという。

マニ教に取り込まれて太陽神になった。その後もミスラ信仰はギリシアやローマに伝播し、太陽神ミトラースになったり、キリスト教の天使であるメタトロンの原型になったりした。これらはその信仰の強さを物語っている。また、一説によれば、仏教の弥勒菩薩(マイトレーヤ)もミスラを起源とするとされている。

Last update: 2011/06/04

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