ジョワンシン(竈王神)
| 分 類 | 朝鮮伝承 |
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조왕신 〔jo-wang-sin〕(ジョワンシン)《竈王神》【朝鮮語】 | |
| 容 姿 | 伝統的な韓服を着た女性。 |
| 特 徴 | 竈(かまど)の女神。竈の火を制御し、家庭を守護する。 |
| 出 典 | 『門前本神話』ほか |
家庭を護る竈の女神!?
ジョワンシン(竈王神)は朝鮮半島に古来より伝わるカテクシン(家宅神)の1柱で、台所を司る女神である。
家の台所、特に竈(かまど)と火、家族の健康を司るとされる。伝統的な韓服を着た、温厚な母親のような姿で想像される。主婦たちによって最も熱心に信仰されてきた家庭の守護神と言える。
彼女のご神体は磁器の器で、台所の竈の後ろの土台(棚)に置かれ、毎日、朝夕に井戸から汲んだ清らかな水をこの器に満たして家族の健康と幸運が祈られた。
家族の食事を作る火と水を制御し、家族の健康を祈る対象だった。一方で、ジョワンシンは台所で起こる出来事を記録していて、年末になると天界に昇り、家の善行と悪行を報告すると信じられていた。そのため、竈の近くで悪口や愚痴を吐いてはならない、竈の縁に腰かけてはならない、竈に足を載せてはならない、台所を常に清潔に保たなければならない、薪をくべる際に行儀の悪い姿勢をとってはならないという5つの禁忌が台所にはあった。
現代では、高層マンションに暮らす人々が増えたが、ジョワンシン(竈王神)はガスコンロやシステムキッチン、電子レンジなどに引っ越したとされることもある。また、居間を司るソンジュシン(成造神)と合体してジョワンソンジュシン(竈王成造神)になったと解釈されることもあり、時代に合わせて変化しているようだ。
台所の女神 VS トイレの女神!?
済州島のシャーマンたちの間に伝わる口伝説話『門前本神話(ムンジョンボンプリ)』によれば、昔、済州島にナムソンビ(南仙卑)とヨサン夫人(礪山夫人)という夫婦が7人の息子と暮らしていたという。しかし、ナムソンビが商売をするために五同(オドン)国を訪れた際、ノイルジャデという若い女性に魅了され、妾にして全財産を奪われてしまった。ノイルジャデは本妻のヨサン夫人を騙して池に突き落として殺し、さらに7人の息子たちをも殺そうと画策するが、末子に悪事がばれて、最終的にトイレで首を吊って自殺した。彼女の身体は八つ裂きにされたが、魂はトイレに宿り、凶悪なチュクシン(厠神)になったという。
一方、池に突き落とされて殺された本妻のヨサン夫人は台所を司るカテクシン(家宅神)のジョワンシン(竈王神)になったという。そのため、伝統的な韓屋(ハノク)を建てる際には、台所とトイレが絶対に向かい合わないように、遠く離して建てられた。また、台所の物をトイレに持ち込んだり、トイレの物を台所に持ち込んだりする行為はタブーとされた。
《参考文献》
- 『의외로 사연 많은 귀신 도감』(著:고성배,絵:파키나미,주니어김영사,2023年)(韓国語)
Last update: 2026/06/13
