イーアペトス
分 類 | ギリシア・ローマ神話 |
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Ἰάπετος 〔īapetos〕(イーアペトス)【古代ギリシア語】 | |
容 姿 | 男神。 |
特 徴 | ティーターン族。アトラース、プロメーテウスなどの父。 |
出 典 | ヘーシオドス『テオゴニアー』(前7世紀)など |
イーアペトスとその一族は反抗的!?
イーアペトスはギリシア・ローマ神話に登場する神。クロノス率いる古き神々であるティーターン族の1柱で、天空の神ウーラノスと大地の女神ガイアから生まれた。カール・ケレーニイはイーアペトスが外来的な響きがするため、元々は異民族の神だったのではないかと推定している。いずれにしても、女神クリュメネーを妻にして、アトラース、メノイティオス、プロメーテウス、エピメーテウスを儲けている。古い神々であるティーターン族が新しい神々であるオリュムポス族に敗れたとき、アトラースは世界の西の果てで天空を背負うという役目を負わされた。メノイティオスはティーターン族の側について激しく戦い、ゼウスによって打ち倒されている。プロメーテウスはゼウスの意に反して天界から火を盗み出して人類に与え、カウカーソス山に縛り上げられた。エピメーテウスはゼウスによってパンドーラーを与えられ、妻にした。パンドーラーによって地上に災厄がばらまかれた。このように、イーアペトスの一族は、みんな、オリュムポスの神々に対して反抗的な立場をとっている。
《参考文献》
- 『ギリシア・ローマ神話辞典』(著:高津春繁,岩波書店,1960年)
Last update: 2022/04/25