紅孩兒(ホン・ハイアル、こうがいじ)

分 類中国伝承(西遊記)
名 称 紅孩兒(红孩儿)〔hóng háiér〕(ホォン・ハイアル、ホン・ハイアル)【中国語】
紅孩児(こうがいじ)【日本語】
容 姿子供の姿をした妖怪。
特 徴炎の長槍と炎の術を駆使し、孫悟空を苦しめ、観音菩薩に調伏された。
出 典『西遊記』(16世紀)ほか

炎を巧みに駆使する子供の妖怪!?

紅孩兒(ホン・ハイアル、こうがいじ)は中国の四大奇書小説『西遊記』に登場する子供の姿の妖怪。牛魔王鉄扇公主の息子。自ら「聖嬰大王」と名乗った。六百里鑽頭号山の枯松澗火雲洞に棲み、1丈8尺(約6メートル)もある「火尖槍」という長槍を操る。また、火焔山で300年間修行して「三昧真火」と言う目、鼻、口から水では消えない火や煙を出す術を会得している。

天竺を目指して旅をする三蔵法師一行を見つけた紅孩兒は、三蔵法師を食べようと、賊に襲われて置き去りにされた子供の振りをして一行に近づく。孫悟空はすぐに妖怪だと見抜いて無視するが、三蔵は一緒に連れて行こうとする。孫悟空は隙を見て妖怪を殺そうとするが、紅孩兒は三蔵を掠めて飛び去った。孫悟空と猪八戒は火雲洞に三蔵を助けに向かうが、紅孩兒は三昧真火で2人を追い払う。孫悟空は四海龍王に頼んで天から水を降らせるが、全く歯が立たず、孫悟空は敗れる。孫悟空は今度は牛魔王に化けて近づくが、質問攻めにあって、結局、バレて逃げ帰る。最終的に、孫悟空は観音菩薩の力を借りた。紅孩兒は観音菩薩に調伏され、改心して弟子になって善財童子になった。

《参考文献》

Last update: 2021/05/30

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