ヘカトンケイル
分 類 | ギリシア・ローマ神話 |
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Ἑκατόγχειρ〔Hekatoncheir〕(ヘカトンケイル)《百の手》【古代ギリシア語】 複数形:Ἑκατόγχειρες〔Hekatonchires〕(ヘカトンケイレス)【古代ギリシア語】 | |
容 姿 | 50個の頭と100本の腕を持つ巨人。 |
特 徴 | タルタロス(奈落)の門番。 |
出 典 | ヘーシオドス『テオゴニアー』(前7世紀)など |
ゼウスに加勢した百腕巨人!?
ヘカトンケイルはギリシア・ローマ神話に登場する巨人族。100本の手と50個の頭を持つ。ウーラノスとガイアから生まれ、コットス、ブリアレオース、ギューゲース(あるいはギューエース)の3名が知られている。ガイアから生まれてきた彼らの恐ろしい姿を見たウーラノスは、すぐに彼らをガイアの子宮へと押し戻した。その後、クロノスにも厭われて奈落タルタロスに幽閉されていたが、大神ゼウスによって解放された。
ティーターノマキアー(巨人戦争)ではゼウスに加勢し、ティーターンたちに100本の腕で次々と巨大な岩を投げつけてゼウスの勝利に大きく貢献した。ゼウスはティーターンたちを奈落タルタロスに幽閉すると、その門番としてヘカトンケイルをあてがった。3人のうちブリアレオースはポセイドーンの養子となり、海神ポセイドーンに仕えた。
呉茂一はヘカトンケイルは「波」の擬人化なのではないかとしている。
《参考文献》
- 『Truth In Fantasy 事典シリーズ 2 幻想動物事典』(著:草野巧,画:シブヤユウジ,新紀元社,1997年)
- 『ギリシア・ローマ神話辞典』(著:高津春繁,岩波書店,1960年)
Last update: 2021/02/28