オールド・スクラッティ

分 類イギリス伝承(イングランド)
名 称 Auld Scratty、Old Scratty(オールド・スクラッティ)《スクラッティ爺さん》【英語】
容 姿明確な姿なし。影のような存在。
特 徴暗闇や物陰に潜み、いうことを聞かない子供を懲らしめる。
出 典-

北欧の山野の精霊は子供部屋のボギーになった!?

オールド・スクラッティはイギリス伝承に登場するナーサリー・ボギー(子供部屋のボギー、あるいはしつけ妖怪)の一種である。特にイングランド北部のヨークシャー州、ランカシャー州、リンカンシャー州に伝わっており、明確な姿は持たず、影のような存在で、暗闇や物陰に潜む正体不明の恐ろしい怪物として語られる。エリザベス・メアリー・ライトの民俗言語学の著作『田舎言葉とフォークロア』(1913年)には、「子供部屋のボギー」に関する言葉と用例が多数、紹介されており、その中にはオールド・スクラッティも含まれている。大人たちは「おいおい! 早く家に入らないと、スクラッティ爺さんに捕まっちゃうぞ!」などと子供を脅かした。

語源的には北欧のskratti(スクラッティ)という森や地面の精霊に由来するようで、その性質から、サテュロスやホブゴブリンなどのイメージとも結びついて、ヤギの角や蹄を持った毛深い半人半獣の姿で想像されることも多い。

ランカシャー州では、姿は見えないものの、荷馬車の上に乗っかって、荷物をあり得ないほど重くし、ウマが動けなくなるなどの悪戯をして、散々、人間を困らせた後に高笑いとともに消え去ったという伝承が残されている。

《参考文献》

  • 『妖精事典』(編著:キャサリン・ブリッグズ,訳:平野敬一/井村君江/三宅忠明/吉田新一,冨山房,1992年)
  • 『妖精 Who's Who』(著:キャサリン・ブリッグズ,訳:井村君江,ちくま文庫,1996年)

Last update: 2026/10/11

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