山姥(やまんば)

分 類日本伝承
名 称 山姥(やまんば)【日本語】
容 姿白髪を振り乱した老婆。口は耳まで裂けている。
特 徴山奥に棲み、人を喰らう。
出 典佐脇嵩之『百怪図巻』(1737年)、鳥山石燕『画図百鬼夜行』(1776年)ほか

山奥に棲む人喰い婆!?

山姥(やまんば)は日本全国に知られる山奥に棲む老婆の妖怪。人を喰らう。昔話などによく登場する。山道などで迷った旅人が古びた家を見つけて訪ねると、そこに棲んでいる老婆が優しく出迎えてくれる。食事も提供してくれ、泊っていくように言うので、油断して眠ろうとすると、その正体は山姥で、旅人を喰おうとしていたという話だ。有名なのは「3枚のお札」という昔話で、小僧が山道で老婆の家に泊ったところ、真夜中に出刃包丁を研ぐ音に目が覚める。恐ろしい顔で包丁を研ぐ老婆に、正体が山姥だと分かった小僧は大慌てで逃げ出す。山姥は小僧を食べようと追いかけてくるが、持っていた3枚のお札のお陰で、小僧は何とか寺まで戻ることができた。その後、山姥は寺の和尚と対峙するが、和尚に「本当に何にでも化けられるのか」と問われ、調子に乗って豆に化けたところを食べられたとか、小虫に化けたところを叩き潰されて退治されている。

似たような存在として、ヨーロッパには妖婆のハッグが知られる。グリム童話で有名な「ヘンゼルとグレーテル」に登場する森の奥に棲んで人を喰らう魔女である。

山姥は、佐脇嵩之の『百怪図巻』(1737年)や鳥山石燕の『画図百鬼夜行』(1776年)などの江戸時代の妖怪画にも描かれている。ぼさぼさの白髪で、口は耳元まで裂けている。

ただし、山姥には福の神としての性質もあるようで、山から里に降りてきたときに親切に対応するとその人は豊かになり、邪険に扱うと貧乏になるという伝承もある。山姥が里に降りてきて市で支払った金には福があるとか、山姥が持ってきた徳利に酒を売ったら金持ちになったなどの伝承もある。

また、怪力で知られる足柄山の金太郎(後の坂田金時)の母親が山姥だという伝承もよく知られている。

《参考文献》

Last update: 2025/10/13

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