ジャグアレテー・アヴァ
分 類 | 南米伝承 |
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Yaguareté-Avá(ジャグアレテー・アヴァ)《ジャガー人間》【グアラニー語】 | |
容 姿 | ジャガーと人間の混じった姿。 |
特 徴 | 夜中に呪文でジャガーに変身して人を襲う。 |
出 典 | - |
人を喰らうジャガー人間!?
ジャグアレテー・アヴァはアルゼンチンやパラグアイのグアラニー族に伝わる「ジャガー人間」である。ライカンスロープ(人狼)やロビスオーメンのように、人間が夜中にオオカミに変身して人間を襲うものがあるが、ジャグアレテー・アヴァは、まさにそのジャガー版である。
ジャグアレテー・アヴァは、昼の間は人間の姿になりすまして村の中に暮らしている。しかし、村人が寝静まると、そっと村を離れ、ジャングルに向かう。そして、地面にジャガーの皮の一部を広げると、その上で横になり、呪文を唱えながら、左から右に転がる。そうすると、ジャガー人間に変身する。人間とジャガーが混じったような姿で、ジャガーの鋭い牙、爪、素早さと体力を持つ。聖水につけたナイフで刺すとか、聖水で濡らした弾丸で撃つなどの方法が知られるが、完全に殺すためには首を斬り落とす必要がある。ジャグアレテー・アヴァを退治した話では、根城の洞窟には人骨がたくさん転がっていたという。ジャガーの皮の上で、右から左に転がれば、再び、人間の姿に戻る。
なお、ジャガーの足跡は四本指だが、ジャグアレテー・アヴァの足跡は人間と同様に五本指なので、区別できるという。
《参考文献》
- 『南米妖怪図鑑』(文:ホセ・サナルディ,画:セーサル・サナルディ,ロクリン社,2019年)
Last update: 2021/10/16