ウペッルリ
分 類 | ヒッタイト神話 |
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d.u-pe-el-lu-ri(ウペッルリ)〔フルリ語〕 | |
容 姿 | 巨人。 |
特 徴 | 肩で天地を支える。非常に鈍感。 |
出 典 | 『ウルリクムミの歌』(前14~13世紀頃)ほか |
鈍感力に長けたのんびり巨人!?
ウペッルリはヒッタイト神話に登場する太古の巨人。『ウルリクムミの歌』(前14~13世紀頃)の中で、海底天地を支える存在として神話に言及され、アヤ神(シュメル・アッカド神話のエンキ/エアに当たる)との対話に登場する。かなり鈍感な巨人として描かれており、神々が天地を創造して彼の上に載せたときにも、天と地が切断されたときにも気づかなかったという。また、ウペッルリの肩に石の巨人ウルリクムミを乗せられたときにも気づかず、それがどんどん成長して、いまや天に到達するほどに大きくなっていることにも、まるで気がついていなかった。
ギリシア・ローマ神話には、世界を支える巨人としてアトラースが登場するが、その類似性が指摘されている。ウペッルリも、アトラースと同じで山の神の一種なのかもしれない。
《参考文献》
Last update: 2020/08/11