ローヘッド・アンド・ブラッディ・ボーンズ
| 分 類 | イギリス伝承(イングランド) |
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Rawhead and Bloody Bones(ローヘッド・アンド・ブラッディ・ボーンズ)《生首と血まみれの骨》【英語】 Bloody Bones(ブラッディ・ボーンズ)《血まみれの骨》【英語】 Old Bloody Bones(オールド・ブラッディ・ボーンズ)《血まみれの骨爺さん》【英語】 Tommy Rawhead(トミー・ローヘッド)《生首トミー》【英語】 | |
| 容 姿 | 筋肉が剥き出しになった頭と血が滴る骨格を持った怪物。 |
| 特 徴 | 水辺や階段下の物置などに潜み、子供を引きずり込んで襲って喰らう。 |
| 出 典 | - |
生首と血まみれの骨というグロテスクな怪物!?
ローヘッド・アンド・ブラッディ・ボーンズはイギリス伝承に登場するナーサリー・ボギー(子供部屋のボギー、あるいはしつけ妖怪)の一種である。単にブラッディ・ボーンズ、あるいはオールド・ブラッディ・ボーンズ、またはトミー・ローヘッドなどとも呼ばれる。筋肉が剥き出しになった頭と血が滴る骨格を持った姿で、水辺や階段下の暗がりなどに潜み、子供を引きずり込んで襲って食べる怪物である。
イングランドのランカシャー州やヨークシャー州などでは、古い採掘場に棲み、近づいた子供を水底に引きずり込む恐ろしい存在とされた。エリザベス・メアリー・ライトは「泥灰岩の採取場に近づいちゃいけないよ、さもないとローヘッド・アンド・ブラッディ・ボーンズに連れていかれるぞ!」という脅し文句を紹介している。放置された泥灰岩の採掘場の採掘坑は底に水が溜まり、やがて浮き草が生えるようになる。そうなると、そこにブラッディ・ボーンズが棲みつくというわけである。
一方、ルース・タングは階段下などの暗い戸棚に棲むブラッディ・ボーンズを紹介している。勇気があったら隙間から覗いてみると、猫背の怪物が嘘を吐いた子供の血まみれの骨を前にして、顔から血を滴らせながら座っているのが見えるという。ただ、覗いたらたちまち捕まってしまうと警告している。
ちなみに、哲学者のジョン・ロックは『教育に関する考察(Some Thoughts Concerning Education)』(1693年)という著作の中で、ローヘッド・アンド・ブラッディ・ボーンズを例に挙げて、教育現場における「子供部屋のボギー」が子供に恐怖を植え付けるものとして手厳しく批判している。17世紀という時代に、教育の場には恐怖は必要ないと宣言していて、その是非はともかく、とてもジョン・ロックらしい。
《参考文献》
- 『妖精事典』(編著:キャサリン・ブリッグズ,訳:平野敬一/井村君江/三宅忠明/吉田新一,冨山房,1992年)
- 『妖精 Who's Who』(著:キャサリン・ブリッグズ,訳:井村君江,ちくま文庫,1996年)
- 『THE ELEMENT ENCYCLOPEDIA OF FAIRIES: An A-Z of Fairies, Pixies, and other Fantastical Creatures』(著:Lucy Cooper,画:Andy Paciorek,HarperElement,2014年)(英語)
Last update: 2026/10/12
