野衾(のぶすま)
| 分 類 | 日本伝承 |
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野衾(のぶすま)【日本語】 | |
| 容 姿 | ムササビやコウモリの妖怪。 |
| 特 徴 | 夜道に人の目や口に覆いかぶさる。吸血するとも。 |
| 出 典 | 鳥山石燕『今昔画図続百鬼』(1779年)など |
夜道、顔に覆いかぶさる!?
野衾(のぶすま)は江戸に伝わる妖怪で、空を飛んで人の目や口に覆いかぶさる。人の血を吸うとも言われる。もともとはムササビやモモンガ、あるいはコウモリの妖怪だと思われる。
菊岡沾涼の随筆『本朝世事談綺』(1734年)では、野衾は果実を食べ、夜、人の持っている松明を消して、その火を吹くという。鳥山石燕の妖怪画集『今昔画図続百鬼』(1779年)では、ムササビのような獣が滑空する姿が描かれていて、野衾はムササビのことだと解説されている。姿はコウモリに似て、毛が生えていて、羽の部分も肉であり、四肢は短いが爪は長い。木の実も食べるが火も喰らうとも書かれている。
野衾は鼯(むささび)の事なり。形蝙蝠(こうもり)に似て、毛生いて翅も即肉なり。四の足あれども短く、爪長くして、木の実をも喰ひ、又は火焔をもくへり。
(鳥山石燕『今昔画図続百鬼』下之巻「明」「野衾」より)
桃山人の奇談集『絵本百物語』(1841年)では、コウモリが年をへて野衾になり、野衾が年を経ると山地乳(やまちち)になると説明されている。山地乳は寝ている人の息を吸って命を奪う恐ろしい妖怪である。
道を塞ぐのは野襖!?
なお、漢字は異なるが、高知県には野襖(のぶすま)という妖怪が知られている。こちらは塗壁(ぬりかべ)の一種で、夜道に現れ、目の前に襖ができたかのように道を塞いで通行を阻害する。気持ちを落ち着けると消えるという。
《参考文献》
Last update: 2026/07/26
