ムラドナ

分 類ヨーロッパ伝承(スペイン伝承)
名 称 Muladona(ムラドナ)《ラバ女》【カタルーニャ語】
容 姿ラバの身体に女性の首と乳房がついた妖怪。
特 徴夜中にラバの群れに交じり、恐怖と混乱をもたらし、ラバを谷底に転落させる。
出 典

ラバの群れに交じって彼らを恐怖のどん底に落とす!?

ムラドナはスペイン東部のカタルーニャ地方に伝わる妖怪。ラバの身体に人間の女性の首と乳房がついている。中世の伝説では、淫らな行為など、宗教に反した女性が人々から呪われて、このような姿に変えられたという。そして、夜になるとしばしばラバの隊列に交じって山の中を彷徨う。ラバはムラドナを見ると恐怖に駆られて走り出し、ときには誤って谷底に転落することもある。そのため、ラバ追いたちは、日頃からムラドナをかたどったパンをラバたちに餌として与え、ムラドナに遭遇しても驚かないように訓練するとともに、常にラバの隊列の数を数えて、ムラドナが群れの中に交じっていないかを確認したという。

このスペインの古い伝承が南米に伝わり、アルマムーラムーラ・セン・カベッサなどの妖怪に変化したと考えられる。

《参考文献》

Last update: 2022/01/09

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