ラムトン・ワーム
| 分 類 | イギリス伝承 |
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Lambton Worm(ラムトン・ワーム)【英語】 | |
| 容 姿 | 口の両端に9つの孔がある大蛇。丘を7巻きもできる大きさ。 |
| 特 徴 | 井戸の中で成長し、巨大化して家畜や人間を喰らった。 |
| 出 典 | - |
ラムトン・ワームはイギリス伝承に登場するワーム、あるいはドラゴンの一種。大蛇のような姿で、口の両側には9つの孔がある。イングランド北東部のカウンティ・ダラムに棲息し、井戸の中で食欲旺盛な巨大な怪物へと成長し、村の家畜を襲っては村人たちを苦しめた。ラムトン家のジョンが退治した。
川で釣り上げた生き物は怪物に成長した!?
伝承では、ラムトン家の息子のジョンが日曜にも関わらず、教会に行かずにウィア川で釣りをしていたとき、偶然、口の両側に9つの孔が空いた奇妙なヘビのような生き物を釣り上げた。ジョンは驚いてこの生き物を井戸に捨てた。そして、すっかりこの生き物のことを忘れてしまった。
ジョンは十字軍に参加し、村を出た。しかし、井戸の中でこのワームは密かに成長していた。そして、次第に村を訪れて、家畜を喰らうようになった。そして、丘を7巻もできるほど巨大化し、村の子供たちをも攫って喰うようになった。ラムトン家の領主は飼い葉桶1杯の乳を毎日、この怪物に捧げることで、何とか怪物を鎮めていた。村の勇敢な若者や騎士たちが何度も怪物に挑んだが、怪物は斬っても斬っても再びくっついてしまって元の姿に戻ってしまう。そして、結局、みんな殺されてしまった。
十字軍の遠征から戻ったジョン・ラムトンは、領地が荒廃していることを知って、怪物を退治することを決意する。そして、魔女に助言を求めた。魔女は槍の穂先を大量につけた鎧をまとって、ウィア川の川辺で戦うことを助言した。ただし、ワーム退治の方法を教えた代償として、ワームを倒した後に最初にジョン・ラムトンを出迎えたものを殺さなければ、ラムトン家は9代にわたって寝床では死ねないという呪いをかけた。
ジョン・ラムトンは武器職人に棘々の鎧を作らせて身にまとうと、川辺で怪物と対峙した。ワームはジョンに巻き付いたが、身体を締め付ければ締め付けるほど、鎧の棘で傷つけられた。ジョンがワームの身体を斬り落とすと、肉片は川に落ち、次々と下流へと流れていった。このため、ワームの高い再生能力は発揮されず、身体は元通りにはならず、遂には、怪物は退治された。
ジョンは無事に怪物を退治すると、合図として角笛を3回吹き鳴らした。手筈では、ここで彼の飼い犬が解き放たれる予定だった。しかし、ラムトン領主の父親は、怪物退治の知らせにすっかり舞い上がって、猟犬を放すのを忘れて、息子のもとに駆け付けた。ジョンは父親を殺すことができなかったため、ラムトン家は9代にわたって呪われ、寝床で死ぬことは許されなかったという。
《参考文献》
- 『シリーズ・ファンタジー百科 世界の怪物・神獣事典』(著:キャロル・ローズ,監訳:松村一男,原書房,2004年)
Last update: 2025/07/20
