ヒダル神(ひだるがみ)
| 分 類 | 日本伝承 |
|---|---|
|
ヒダル神、饑神(ひだるがみ)【日本語】 | |
| 容 姿 | 目には見えない。あるいは飢えた人間の姿。 |
| 特 徴 | 山道などで人にとり憑いて空腹やだるさを引き起こす。 |
| 出 典 | - |
遭遇すると行き倒れるぞ!?
ヒダル神(ひだるがみ)は山などで遭遇する行き倒れを引き起こす悪霊である。人にとり憑いて空腹にし、動けなくする。ひどいときにはその場で死んでしまうこともある。西日本を中心に日本各地に伝わるが、その姿は明確ではない。ヒダリ神、ダリ神、ダリ、ダルなどとも言い、餓鬼の一種とも、行き倒れや横死者、変死者の霊とも言われる。
和歌山県の雲取山には「餓鬼穴」と呼ばれる穴があり、どんなに満腹なときでも、この穴を覗き込むとヒダル神にとり憑かれて空腹になるという。
ヒダル神にとり憑かれたら、少しでも何か食べ物を口にすると回復するという。あるいは手の平に「米」の字を書いてそれを舐めるといいとも言われる。着ているものを後ろに投げると助かるという地方もある。
ヒダル神、血糖値の低下が引き起こす症状か!?
急激に血糖値が下がると、冷や汗や動悸、手や指の震え、強い空腹感が現れ、ときには強いだるさや疲労感、眩暈やふらつき、頭痛が引き起こされ、最悪は昏睡してしまう。これがヒダル神にとり憑かれた状態の正体だと説明されることもある。登山の途中、急激に体調が悪化して行き倒れになる状況を説明した妖怪なのかもしれない。
《参考文献》
- 『日本妖怪大事典』(編著:村上健司,画:水木しげる,角川文庫,2015年〔2005年〕)
- 『Truth In Fantasy 事典シリーズ 2 幻想動物事典』(著:草野巧,画:シブヤユウジ,新紀元社,1997年)
- 『日本妖怪図鑑』(リリパットブックス)
Last update: 2026/08/05
