ハヌマーン

分 類インド神話
名 称 हनुमान्hanumān(ハヌマーン)【サンスクリット】
容 姿赤い顔の大柄のサル。
特 徴猿族の英雄。ラーマ王子に味方して魔王ラーヴァナの軍勢と戦って大活躍した。
出 典『ラーマーヤナ』(3世紀頃)ほか

ラーマ王子の腹心として大活躍の猿族の英雄!?

ハヌマーンはインド神話に登場するヴァナラ族(猿族)のひとり。風神ヴァーユの子。大柄で、真っ赤な顔で、長い尻尾を持つ。変幻自在で、空を飛べる。顎が変形した顔で描かれることが多い。

ハヌマーンは果物と間違えて太陽を持って来ようと天に昇ったため、雷神インドラのヴァジュラ(金剛杵)で顎を砕かれ、転落死した。これにヴァーユが激怒し、一切の風を吹かせることを止め、多くの生物が死んだ。神々はヴァーユに風を吹かせるようにお願いしたが、ヴァーユはハヌマーンの復活と不死、強さ、叡智を要求した。神々はこの要求を拒めず、ハヌマーンは復活し、世界に再び風が戻った。顎が変形しているのはこの名残りである。

インドの叙事詩『ラーマーヤナ』(3世紀頃)では、ラーマ王子とその弟ラクシュマナに味方し、シーター妃の捜索に加わって、魔王ラーヴァナの本拠地であるランカー(セイロン島)に潜入してシーターを見つけ出すなど、大活躍した。

現在でも民間信仰において人気で、ハヌマンラングールというサルはハヌマーンの眷属として寺院などで保護されている。また『西遊記』に登場する孫悟空はハヌマーンがモデルになっているとも言われる。

《参考文献》

Last update: 2020/10/10

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