ディアーン・ケーヒト

分 類ケルト神話(アイルランド神話)
名 称 Dian Cécht(ディアーン・ケーヒト)【古アイルランド語】
容 姿男性神。
特 徴医療と工芸の神。
出 典『来寇の書』(11世紀頃)ほか

ディアーン・ケーヒトはアイルランド神話の「トゥアハ・デ・ダナン」の1柱で医療神にして工芸神。トゥアハ・デ・ダナンがフィル・ヴォルグ族と戦った第1次マグ・トゥレドの戦いで、ヌアザは片腕を失ったが、ディアーン・ケーヒトは銀の義手を作り出して、ヌアザに移植した。その後、フォヴォル族と戦った第2次マグ・トゥレドの戦いでは、治癒の泉を作り出し、負傷者の治療を行った。

なお、息子のミアハはディアーン・ケーヒトよりも医術に優れていて、ヌアザの切り落とされた腕を繋ぎ直したという伝承も残されている。ディアーン・ケーヒトはこれに嫉妬し、息子のミアハを殺してしまったとも伝えられている。

ディアーン・ケーヒトへの信仰はアイルランドがキリスト教化された後も一部、残されていたようで、8世紀頃まで彼の名を冠したまじないが唱えられていたという。

《参考文献》

Last update: 2023/10/16

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