ペクトゥヤチャ
| 分 類 | 朝鮮伝承、未確認生物(UMA) |
|---|---|
|
백두야차(ペクトゥヤチャ)《白頭夜叉》【朝鮮語】 | |
| 容 姿 | 毛むくじゃらの10メートル級の獣人。 |
| 特 徴 | 白頭山に棲む。シカを引き裂いて喰らうなど、凶暴。 |
| 出 典 | 柳夢寅『於于野談』(1609年頃)ほか |
シカを引き裂いて喰らう恐ろしい獣人!?
白頭山(ペクトゥ山)は朝鮮半島の北端で、中国との国境地帯にまたがる標高2,744メートルの火山である。白頭山は朝鮮民族の聖地とされ、檀君神話の舞台にもなっている。この山には、謎の獣人の伝承が残されている。それがペクトゥヤチャで、漢字にすると「白頭夜叉」である。毛むくじゃらの10メートル以上の獣人である。
柳夢寅(ユ・モンイン)は随筆 『於于野談』(1609年頃)の中で、ある猟師から聞いた話として、謎の獣人について記述している。それによれば、ある猟師が白頭山に入ったとき、1匹の巨大な生き物を見たという。人間のような姿で、全身が毛むくじゃらで、10メートル以上のサイズだった。背中には小さな子供を背負っていて、それでも3メートルほどあったという。動きは風のように速く、ひとっ跳びでシカを追い詰めるとその身体を引き裂いて喰ったという。猟師は草むらに隠れてやり過ごしたという。
『於于野談』では、この怪物に特別な固有名詞は与えられていない。しかし、現代では、この怪物はペクトゥヤチャと呼ばれている。北朝鮮には他にも金剛山(クムガン山)にクムガンヤチャという怪物が棲息していることが知られていて、この怪物の名前から、白頭山の怪物はペクトゥヤチャと命名されたのだろう。
ペクトゥヤチャは、ヒマラヤのイエティや北米のビッグフット、サスカッチなどの獣人型未確認生物と同じようなものかもしれないが、跳躍してシカを襲って引き裂いて喰うあたり、とても凶暴な性格であることが分かる。
《参考文献》
- 『한곡 요괴 도감』(著:고성배,2019年)(韓国語)
Last update: 2025/09/14
