造物大女王

分 類日本伝承
名 称 造物大女王(ぞうぶつだいじょおう)【日本語】
容 姿身長3メートルほど。髪の毛が60センチほど立ち上がっている。
特 徴悪魔界を支配する。並みの神の100倍は強い。
出 典宮地水位『異境備忘録』(1928年)

悪魔界を支配する1番目の魔王!?

造物大女王(ぞうぶつだいじょおう)は、宮地水位『異境備忘録』(1928年)に登場する魔王。

宮地水位(みやじすいい)は高知県高知市にある潮江天満宮(うしおえてんまんぐう)の宮司で、幽体離脱して幽冥界を往来したときのことなどを備忘録として残している。それが『異境備忘録』である。残念ながら、彼自身は悪魔界には行かなかったようだが、明治13年(1880年)7月の夜、魔王の一行が行列で空を移動するのを川丹先生と呼ばれる仙人(2000年以上も生きた!)と目撃し、彼に魔王について教えてもらったという。

それによれば、造物大女王は悪魔界の第1の魔王で、白い顔に長い眉毛、黄色い唇で、身長は1丈(約3メートル)あるという。髪の毛は2尺(約60センチメートル)ほど立ち上がってから後ろに3方向に分かれて腰まで伸びている。天地開闢の際の陰の気が積もり積もって、悪い気が凝結してこの女王になったようだ。

造物大女王には別名があるようで「窮利易子」ともいうらしい。何と読むのかはよく分からないが、「クリエキス」として紹介されることが多い。彼女は並みの神の100倍は強いという。

ちなみに、悪魔界には12人の魔王がいるらしく、造物大女王を筆頭に、無底海大陰女王積陰月霊大王、神野長運、野間閇息童、、神野悪五郎月影、山本五郎左衛門百谷、焔野典左衛門、羽山道龍、北海悪左衛門、三本団左衛門、川部敵冥というらしい。また、宮地水位によれば、悪魔界は昔、2つに分かれたそうで、造物大女王の治める悪魔界とは別に、もうひとつ、西端逆運魔王が支配する悪魔界があるのだという。

《参考文献》

Last update: 2024/09/03

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