魍魎(ワンリアン、もうりょう)

分 類中国伝承日本伝承
名 称 魍魎(魍魉)〔wăng-liăng〕(ワンリアン)【中国語】
魍魎(もうりょう)【日本語】
容 姿真っ赤な眼、長い耳、赤黒い肌の子供のような姿の妖怪。
特 徴川や水、木、石などから生じた精霊。死者の肝を喰らう。
出 典鳥山石燕『今昔画図続百鬼』(1779年)ほか

死体を貪る水の精霊!?

魍魎(もうりょう)は中国や日本の妖怪染みた水の精霊の総称。古代中国の歴史書『春秋左氏伝』(前4世紀頃)では、水沢の神との記述がある。「魑魅魍魎(ちみもうりょう)」という表現があるが、魑魅(チーメイ、ちみ)が山の瘴気から生まれた精霊のことを指し、魍魎(ワンリアン、もうりょう)が水や石、木などの精霊を指す。これらを合わせて、山と川の妖怪全部を指して「魑魅魍魎」というようだ。江戸時代の百科事典『和漢三才図会』でも、魑魅を山の神、魍魎を水の神と説明している。

その姿は明確ではないが、前漢の頃の中国の思想書『淮南子』(前2世紀頃)には、3歳くらいの子供のような姿で、赤黒い肌をしていて、目が真っ赤で、長い耳を持ち、髪の毛は美しいなどと記述されている。

明の百科全書である李時珍の『本草綱目』(1596年)には、魍魎は死者の肝臓を好んで食べると書かれている。また、地下に棲んでいて、死者の脳を食べるなどとも記されている。

鳥山石燕は『今昔画図続百鬼』(1779年)の中で、墓を暴いてまさに死体を喰らおうとしている魍魎の絵を描いている。

魍魎
形三歳の小児の如し。色は赤黒し。目赤く、耳長く、髪うるはし。このんで亡者の肝を食ふと云。

(鳥山石燕『今昔画図続百鬼』「明」「魍魎」より)

なお、『捜神記』の十六巻によれば、魍魎は顓頊(せんぎょく)の子なのだという。顓頊は黄帝の孫で、黄帝の後を継いで帝位に就いた。その顓頊には3人の子がいたが、死後、いずれも疫鬼になったという。1人はマラリアを起こす瘧鬼で、川に棲み、1人は魍魎鬼で三途の川に棲み、もう1人は小鬼で、人の住まいに棲むという。

《参考文献》

Last update: 2009/07/29

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