トロル

分 類北欧神話
名 称 Troll(トロル)【英語】
容 姿醜い巨人族。
特 徴高い再生能力を誇る。太陽光線を浴びると石になる。
出 典

太陽の光を浴びると石になる巨人族!?

北欧の国々、特にノルウェーの伝承に登場する妖怪。毛むくじゃらの巨人族とされるが、変幻自在で、小さな姿にもなれる。さまざまな姿で想像されるが、耳や鼻が大きな醜い存在として描かれることが多い。頭が2つ、あるいは3つあるトロルも知られる。

基本的には丘や塚に棲むとされ、「丘の民」と呼ばれる。人間を喰らい、子供をさらう。太陽の光が苦手だとされる。石になってしまうという伝承も多い。北欧神話のヨートゥンと同じものとも、末裔とも言われる。近年のイメージでは、非常に怪力で、傷を負っても再生し、千切られた腕も繋いで直せるなどの能力があるとされる。

一方で、近年ではドワーフノームのようにトロルが小人のような姿でイメージされることもある。デンマークではトロル人形が作られている。このトロルも太陽の光は苦手なので、夜になると姿を現す。トロルが出没すると、近くに寄るだけで家畜は怯え、雌ウシの乳の出が悪くなり、雌鶏が卵を産まなくなるとされる。百夜の日は夜が長くなるのでトロルを警戒するように信じられた。

昔話の「3匹のヤギのがらがらどん」で吊り橋の下でヤギを狙っている巨人はトロルである。また、フィンランドのムーミンも「ムーミン・トロール」と呼ばれていて、トロルの一種である。

《参考文献》

Last update: 2024/07/15

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