トラウィスカルパンテクトリ

分 類アステカ神話
名 称 Tlāhuizcalpantecuhtli (トラウィスカルパンテクトリ)《夜明けの主》【ナワトル語】
容 姿黒い顔、ぎょろっとした目、むき出しの歯を持つ男性神。投げ槍を持つ。
特 徴夜明けと金星を司る神。太陽神に射抜かれて、霜の神に変化した。
出 典

金星の神、太陽に挑んで霜の神になる!?

トラウィスカルパンテクトリはアステカ神話の金星の神。「5つの太陽の神話」において、5番目の太陽(トナティウ)が生け贄を要求して動かずにいることに腹を立てて、トナティウに向かってアトラトル(投げ槍)を投げつけた。しかし、これは外れた。逆にこれに怒ってトナティウが投げ返した投げ槍がトラウィスカルパンテクトリの頭に突き刺さった。これによってトラウィスカルパンテクトリは霜の神イツトラコリウキに変化させられてしまった。

金星は別名「明けの明星」と呼ばれるように、夜明けの象徴である。金星の神が霜の神に変化させられる神話は、夜明けが冷えることを説明する神話と言える。

なお、アステカでは金星は災いと結び付けられたようで、トラウィスカルパンテクトリは赤と白の縦縞の身体、黒い顔で、ぎょろっとした目、むき出しの歯で、投げ槍を持った姿で描かれる。しばしば、槍で突いて人々を傷つけるとされる。

《参考文献》

Last update: 2021/10/16

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