タシュミシュ

分 類ヒッタイト神話
名 称 d.ta-aš-mi-šu(タシュミシュ)〔フルリ語〕
容 姿男性神。
特 徴テシュブの兄弟。嵐の神。
出 典『クマルビの歌』、『ウルリクムミの歌』(前14~13世紀頃)ほか

天候神テシュブに随行する神!?

タシュミシュはヒッタイト神話に登場する嵐、伝染病、戦争の神。『クマルビの歌』によれば、元々はアラル神が神々の王だったが、アヌ神が王位を簒奪し、アラルは暗黒の大地へと降っていった。その後、アヌ神の従者だったクマルビ神が王位を簒奪し、アヌ神は天空に逃れようとした。クマルビは逃げるアヌを追い掛け、陰部に噛み付いた。アヌ神の精液がクマルビの体内に流れ込んだ。アヌは「3つの苦痛の種を体内に置いた」と予言して天空へ逃げて身を隠した。クマルビが慌てて精液を吐き出すと、そこからアランザヒ(ティグリス河の神)とタシュミシュが誕生したとされる。しかし、クマルビの体内には天候神テシュブだけが残り、クマルビから誕生したテシュブによって、クマルビは王位を簒奪されることになる。

タシュミシュは嵐と伝染病、戦争の神とされるが、神話の中ではテシュブ神に随行する神として描かれる。

《参考文献》

Last update: 2020/08/11

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