ソーマ
分 類 | インド神話 |
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सोम 〔soma〕(ソーマ)【サンスクリット】 | |
容 姿 | - |
特 徴 | 祭儀で用いる薬草の神。神々や人々に活力を与える。 |
出 典 | 『リグ・ヴェーダ』ほか |
神々に活力を与える薬草の神!?
ソーマはインド神話に登場する薬草、あるいはその薬草からつくられる飲料、また、それを神格化した神。祭儀のときに用いられていた一種の興奮飲料で、この薬草を臼ですり潰し、羊毛で濾して、水や牛乳などと混ぜてつくった。何の植物を指していたのかは分かっていないが、ゾロアスター教でも同じ飲料(アヴェスター語では「ハオマ」)を用いていることから、その起源は非常に古い。神々はこの飲料を飲んで、霊力、不死力、活力を得た。特にインドラ神はソーマを好み、戦の前に飲んで活力を得て、たくさんの敵を撃破した。人間が飲むと詩的な霊感が得られるという。高揚感や幻覚作用を伴うが、酒ではない。『リグ・ヴェーダ』では第9巻全体がソーマ讃歌になっているなど、雷神インドラ、火神アグニに次いで多くの讃歌がソーマに奉げられている。月が神々の盃と見做されたため、後代にはソーマは月神とも考えられた。
《参考文献》
Last update: 2020/06/07