アグニ
分 類 | インド神話 |
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अग्नि 〔agni〕(アグニ)《火》【サンスクリット】 | |
容 姿 | 二面二臂で七枚の舌を持つ。身体は赤色。 |
特 徴 | インド神話の火の神。 |
出 典 | 『リグ・ヴェーダ』(前12世紀頃)ほか |
インド神話の火の神アグニ
アグニはインド神話で広く崇拝される火の神である。『リグ・ヴェーダ』ではインドラに次いでアグニに捧げられた讃歌の数は多い。アーリア人たちの間で古くから崇拝されていた神で、特に儀式に用いられる聖火として崇拝された。というのも、神々に捧げられる供物はアグニの炎によって煙になって天に昇り、神々のもとへ運ばれるのであって、火は神々の世界と人間の世界とをつなぐ回路として機能したからである。ゾロアスター教のアータルと同じルーツを持っている。
アグニは赤い肌に黄金の顎と歯、炎の髪、2面の顔、3枚(あるいは7枚)の舌を持って、祭火に投じられた供物を味わうとされる。供物の女神であるスヴァーハーを妻としている。仏教にも取り込まれて火天(かてん)になった。
『マハーバーラタ』では、アグニは7人の聖仙の妻に恋い焦がれた。しかし、人妻に手を出すことになるため自制していたが、アグニに恋するスヴァーハーが次々と聖仙の妻に化けて誘惑し、6人と交わった(7人目は非常に貞操が固く、アグニは騙されなかった!)。そうしてスヴァーハーとの間に生まれたのが6面12臂の軍神スカンダである。
ちなみに余談ではあるが、ストリートファイター・シリーズのヨーガの使い手ダルシムは口から火を吐くが、これはアグニの力を借りているのだという。
《参考文献》
Last update: 2020/06/13