サムジョック(三足狗)

分 類朝鮮伝承
名 称 삼족구sam-jog-gu〕(サムジョック)《三足狗》【朝鮮語】
容 姿3本足の小さなイヌ。前脚は1本、後脚は2本。
特 徴クミホ(九尾孤)の天敵。
出 典

実はクミホの天敵の小犬!?

サムジョック(三足狗)は朝鮮半島の伝承に登場する3本足のイヌの妖怪。一般的には前脚が1本、後脚が2本とされる。非常に小さな弱々しい小犬で、袖の中などに隠して持ち歩くこともできる。しかし、キツネやタヌキなどが人間に化けて悪さをしているのを発見すると、一瞬でトラのように飛び掛かって喉笛に噛みつき、相手の正体を明らかにする。

たとえば、「甄萱(キョンフォン)説話」では、クミホ(九尾狐)を退治している。高句麗の再興を目指して泰封(テボン)を建国した弓裔(クンイェ)は横暴な王だったが、王妃の正体は、実は美女に化けたクミホ(九尾狐)だった。人が死ぬのを好み、クンイェも一緒になって拷問を楽しんでいた。王妃がクミホ(九尾狐)であることを見抜いた臣下たちは、サムジョック(三足狗)を手に入れるため、四方八方に手を尽くし、遂に幼いサムジョック(三足狗)を手に入れて、袖の中に隠して宮中へ持ち込んだ。サムジョック(三足狗)は、矢のような速さで飛び出し、クミホ(九尾狐)の喉元に噛みついて殺したという。

「崔(チェ)長者説話」にもサムジョック(三足狗)が登場する。慶州(キョンジュ)のチェ一族の屋敷に、道士がやってきて居座るようになる。しかし、実はその道士の正体は一族の家を乗っ取って滅ぼそうとする年老いた化け狸だった。タヌキは術を用いて一族を苦しめるが、大切に飼っていたサムジョックがその正体を見破り、猛烈な勢いでタヌキに飛び掛かって一族を救ったという。

泰封と慶州の場所

このように、一見、小さくて弱々しく見えるサムジョック(三足狗)は、実はクミホ(九尾孤)や化け狸の天敵で、正体を暴いて退治する霊獣なのである。

《参考文献》

  • 『한곡 요괴 도감』(著:고성배,2019年)(韓国語)

Last update: 2026/01/28

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