クイマッマム
分 類 | ベトナム伝承 |
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Quỷ Mặt Mâm(クイマッマム)《お盆の顔の魔物》【ベトナム語】 Quỷ Mặt Nia(クイマッニア)《竹ざるの顔の魔物》【ベトナム語】 | |
容 姿 | お盆のような顔に小さな身体。 |
特 徴 | 恐ろしい姿で人間を驚かせて喰らう。 |
出 典 | - |
大きなお盆のような顔で人を驚かせる!?
クイマッマムはベトナム伝承に登場する妖怪。顔がお盆のようであることから《お盆の顔の魔物》という意味で「クイマッマム」と呼ばれている。お盆(マム)の代わりに竹ざる(ニア)にたとえて「クイマッニア」と呼ばれることもある。
クイマッマムはその名前が示すとおり、大きなお盆のような頭が特徴で、丸く平らである。その身体は大きな頭に比べると小さい。大きな丸い目玉、ギザギザの歯が並ぶ広い口、長い舌などの特徴も備えている。クイマッマムは夜に窓際に立ったり、屋根の上に登って隙間があればそこから頭を突き出したりして、その姿を見た人間を驚かせる。あるいは編み笠の帽子を深くかぶって顔を隠して現れ、話しかける人間がいると、帽子を脱ぎ、徐々に恐ろしい顔に変化して驚かせることもある。これだけ聞くと日本ののっぺら坊のように、単に人前に姿を見せて驚かせるだけの妖怪にも見えるが、クイマッマムの場合、驚いた人間の正気を失わせたり、心臓発作などで命を奪って喰らうようで、非常に危険な妖怪である。
《参考文献》
- MA QUỶ DÂN GIAN KÝ(ベトナム語)
Last update: 2025/06/08